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「しょにだぁ、すき…..しょにだはまろのこと、すき?」
「うん、好きやよ?どしたんまろちゃん」
「んへへぇ….じゃあまろとしょにだは両想いやねぇ」
「そ、そうやね….まろちゃん、どんだけお酒呑んだん?」
「んぇ….?おぼえてない!」
「そ、そっかぁ….」
どうもこんにちは、はつうさぎと書いて初兎です。
ただいま、ないこハウスでの飲み会にてまろちゃんにバカップルの彼女みたいな絡み方をされています。
僕とまろちゃんは付き合ってません。でも実は、僕はまろちゃんと付き合いたいくらい好き。
────まぁ、そんなこと口に出せるわけなくて僕は万年片思いな訳やけど。
そんな僕の想いなど知ったこっちゃないと言わんばかりに、ぎゅーっと抱きついてへらへらと笑い続けるまろちゃん。可愛すぎるんやけど?
僕にしては珍しく酒が進んでしまう。
座っている僕の足と足の間に座り込んで、腰にぎゅっと抱きついてきた。
そしてそのまま僕の腹に顔を埋めて、「しょにだの匂いだぁ」と一言。….え?あざとすぎん?
「ほんと、いふくん初兎ちゃんのこと好きだよね」
いむくんが僕らの方にやってきてそんなことを言った。
水の入ったコップを持っているから、いむくんまろちゃんに水飲ませようとして諦めたんやろな。まろちゃん、僕に両手でがっしり抱きついとるもん。
「んー…..普段はそうでも無いんやけどなぁ。」
そう、まろちゃんがこんなに僕に好き好き言って甘えてくるのは決まって酔っ払ってる時だけ。
しかも、次の日記憶が無くなるくらいに泥酔してることがほとんどだ。
もちろん、普段あんまり絡みのない僕にこんなに甘えて抱きついてきてくれるまろちゃんはかわいくてかわいくて仕方がないけれど、次の日になるとまろちゃんは忘れてしまっているのが悲しいところだ。
「普段からもっと、甘えてくれてもいいのになぁ…..」
「まぁ、いふくん素直じゃないからね」
なんて言っていむくんと話してると、不意にぐいっと下から首に腕を掛けられた。
「うぉっ!?」
必然的に視線が下を向く。
すると、不満げな顔をしたまろちゃんとぱちりと目が合った。
「えっと….まろちゃん、どしたん?」
「……よそみしないで」
えっ?と、間抜けな声が自分の口から飛び出た。
それを、僕が聞き損じたのだと捉えたまろちゃんはさっきよりも眉を寄せて、
「だから!まろのことだけ見ててって言ってんの!」
ほとけの方ばっかり見ないで!….って怒るまろちゃん。
酒が回っているせいか、耳まで真っ赤にさせて涙目の好きな人を至近距離で浴びて正常でいられるわけなんてなくて。
顔に熱が集中するのがわかる。何も言葉が出なかった。
「初兎ちゃん頑張れ〜」じゃないんよいむくん。待って、離れていかないで。
言っちゃダメなこと口走りそうな僕を止めれるのはこの場でいむくんだけだから!
ぐるぐるとヘタレらしい考えを巡らしていると、
「…..しょにだぁ?」
不思議そうな声で呼びかけられて、反射的に目を合わせる。
すると、まろちゃんはふにゃりと笑う。
「やっとちゃんと、しょにだと目合ったぁ!」
……もう、いいか。
切れてはいけない何かが切れた感覚がした。
ふにゃふにゃと笑うまろちゃんの頬を両手で覆うように触れる。
びくりと肩を揺らすまろちゃんの様子に「かわいい」と声を漏らし、
チュッ
そのままキスをした。
「….ふぇっ!?//」
「かわええな、まろちゃん」
思考停止してフリーズするまろちゃん。かわいい。
え、とかふぇっ、とか可愛い鳴き声ばっか漏らして、あざとすぎやしませんかこの成人男性。
「まろちゃん、僕のこと好き?」
「す、すきです」
「じゃあ恋人同士やね?愛しとるよ、まろちゃん」
「えっ、あ、うん…..?」
戸惑ってるまろちゃん、かわええな。
どんなまろちゃんもかわいくて大好きやけど。
でもなんか、疲れて眠くなってきた。
言いたいこと言えたし、寝るか。
「という訳で、まろちゃんおやすみ〜….」
「ぇっ、しょにだっ!?どういう…..っ!?」
焦るまろちゃんもかわいい。全部、全部大好き。
そんな愛しの人の声を聞きながら僕は眠りについた。
桃side
「ないこ….た、助けて….」
楽しそうに酔っ払ってマリカをするりうら、ほとけ、アニキを眺めていると、SOSが聞こえてきた。
声の方に視線を流す。
まろに抱きついたまま眠って動かない初兎ちゃんと、どうしたらいいか分からなくて固まっているまろを見る。
控えめに言ってもの凄く面白いけど、さすがにこれ以上はいふまろが羞恥心で死んじゃうから助けに行く。
初兎ちゃんをだき抱えてソファに寝かせ、ブランケットをかけた。
いふまろの色仕掛け(?)に動転していたせいか、初兎ちゃんいつもより呑むスピード早かったもんなぁ、そりゃ寝てもしょうがない。
「wwwwいふまろ、顔真っ赤だけど大丈夫そう?」
「う、うっせぇ….っ!//」
口が悪いねぇ、うちの帰国子女は。
でも、いいの?
「いつも通りの”酔ったフリ”の演技、抜けてるけど?」
茶化すように問いかけると、いふまろはちょっと拗ねたように
「しょにだはもう寝たから、いいの!」
と声を張る。
……うわぁ、開き直ってるなぁ。
拗ねた様子を出しつつ口角が下がりきっていないのを見受けて、思わずクスリと笑う。
「でも良かったじゃん。念願の『恋人同士』でしょ?」
「茶化してくんな!」
えぇ…..別に茶化してるつもりは無いんだけど。
だって、俺は初兎ちゃんに振り向いてもらうために頑張るいふまろのこと、1番近くで見てきたんだから、これは紛れもない本心。
────あ、振り向いてもらう以前に既に両片思いだったのは、内緒ね?
「これでグループにリア充爆誕かぁ…..」
「….でも、しょにだ今日のこと忘れるかもしれへんやん。」
「大丈夫だよ。」
「即答やな….なんでや?」
「だって」
初兎ちゃん、びっくりするくらいまろのこと好きだもん。
という言葉は言わないでおくとして。
適当に笑って誤魔化しておく。
「まろはさ、初兎ちゃんのこと『鈍感すぎる!』って言うけど、まろも人のこと言えないよね。」
「は?」
意味がわからないといったように眉を寄せるいふまろ。
別に分からなくてもいい。
いふまろはそのままでも大丈夫。
「まぁ、おめでとうってことだよ。」
メンバー兼相棒からの愛をこめた祝福を。
初兎ちゃん誕生日おめでとうございます!!