※第8話の続き(Aルート)となっております。
※微グロあり(死にはしません)
※完全捏造
3人でいつものように喋り、2人は一度仕事に戻ると言って、すぐに戻ってくると言って、部屋から出て行った。
「…ふぅ」
2人は、何度も「自分のせいで」と言っていたが、そんな訳は無い。
全て、俺が、自分の意思で動いた。
…いや、体が勝手に動いていたと言った方が良いか。
俺はあの2人に比べて術を使えるわけでも、武器がある訳でもない。相棒のよるむんがんどはいるが、彼だって、本来の姿ではないから、戦えるほどの力はない。
せいぜい、他の2人より少しだけ大きい体で殴る蹴るが精一杯だ。
分かっている。
自分は足でまといなのだ。
ライバーとしても、遊征の手伝い要員としても。
「よるむんがんど」
相棒の名を呼ぶ。
「…腕が鈍っちゃいかんけん、いつものピッキングセットくれへん?」
相棒が、常時持ち歩いている物を手のひらに乗せてくれた。
少しだけひんやりとしたそれは、心地よくて。
「…せや、店の戸締りしたっけな。…よるむんがんど、見てきてくれへんか?」
少しの間の後、てちてちと、彼の歩く音が聞こえた。
…よし、聞こえなくなった。
「…なぁ、今まで、本当に、ありがとうなぁ。…僕、お前らと一緒におれて、幸せだったわ…」
独り言を、誰もいない部屋に向けて放つ。
そのまま、ピッキングを逆手に握りしめ、
心のどこかで、不安とか、恐怖とか、寂しさとか、そんなものがあったのだろうか。
手が、震えていた。
目が、熱い。
大丈夫、彼らは自分がいなくても平気だし、自分も今までと同じ孤独に戻るだけだ。
腕を、上げる。
█████
なんだ、意外と一瞬だった。
そう思っていると、軽やかながら、急ぐ足音がした。
「かいせいッ!」
「…なんやネス、忘れもんでもしたんか?」
「お前…ッ!その目…!」
「ん?あ〜、あってももう必要ないやん?もういらへんから、グッって。」
「…何、言ってんの…?」
「…僕、自分の目嫌いやったんよね。真っ赤やけん、皆に怖がられるんよ。」
「…」
「この際、取っちゃって、ネスみたいに目隠しとかして生きてこかな〜思て。」
「…」
「あぁ、それか義眼作ってもらうんもありかなぁ。先輩に作ってくれそうな人おるかなぁ…」
「…かいせい。」
「ん〜?」
「…お前って、ほんとバカだよな。」
「まあ、学年1位のネスくんにとっちゃバカやろな。」
「…左目は、まだ無事なんだよな。」
「うん。左目やろうとしたらネス来たけん。」
「…お前さ、きたみんが言ってたことちゃんと聞いた?」
「ん〜、あんま聞いとらんかも」
「…はぁ゛〜。」
「えっ?」
「…真理は倒したから、受けた呪いはだんだん薄くなってって、3週間ぐらいで治るって。」
「…」
「…旦那様の知り合いに、そっち系の専門家いるからその方にアポ取ってみる。」
「…はは、すまんなぁ。」
「…あの蛇の子にも言ってやれよ。あの子、頑張ってオレのとこまで来たんだから。」
「まじか。」
「…あと、オレは魁星の赤い目、好きだよ。かっこいいし、…その目が無かったらオレのこと庇ってくれることもなかったし。」
「ネス…」
「あと、オレの瞳孔も赤っぽいから!」
「…ふはっ。」
「な、何笑ってんだよ。」
「いや、やっぱネスはかわいいな〜って。」
「は!?オレもう22なんですけど!キツイって!」
「…はは。…なぁ、ネス。」
「…ん?」
「…ものすごく、いたかった。」
「…」
「みえないからってのもあるけど、こわくて、こわくて、でも、ぴあすみたいに、やってみたら、いたくないんじゃないか、って、でも、めちゃめちゃいたかった」
「…うん。」
「めからでてるのが、なみだなのか、ちなのか、ほかのものなのか、わかんなくて、ただただあつくて、」
「…うん。
大丈夫、今魁星から出てるのは涙だし、オレとかきたみんは、その涙を拭ってあげられる。…だから、オレ達の前では、好きなだけ泣いていいよ。」
「…ん。」
以上、Aルートになります。
他のルートは…あるのか?
思いついたままに書いたので今後どうなるかは分かりません。
7/30追記
すみません、最後の数セリフ追記しました。
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