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それから、私は明那の好きなところを伝えた。

明那は、最後まで私の話を聞いてくれていた。


『……ごめんね。好きって言って困らせて』


ふわっちさんと、三人で飲んだ夜を思い出す。


akn「 好きになられたら好きになれないね 」


明那、ごめんね。

でも私は、明那のその考え方もひっくるめて、

まるごと好きになっちゃったんだよ。


『ずっと、進級しても卒業しても仲良くしたいって思ってた。』

『それは今も変わらないけど』


『……好きになっちゃった。ごめんね』


そこまで言い切ると、いきなり感情の波が押し寄せてきて、

泣き出してしまいそうになった。


泣いたら もっと困らせてしまう。


顔の筋肉にぐっと力を入れて、なんとか堪えた。



『聞いてくれてありがとう』


akn「や、えっと……話してくれて、ありがとう」


明那は慎重に言葉を選んでくれているようだ。

最後だけでも、と思い、私はなんとか笑みを浮かべる。


『……』


「……」


沈黙の海を揺蕩うように歩く。


お店にいる間に、夕立でも降っていたのだろうか

道端の花は少し濡れていて、月や街灯に照らされてときどき光っている。


akn「っ…あのさ!」


先に、沈黙を破ったのは明那だった。


akn「……これって、その、……返事とかって、」


おずおずと言う明那に、私は「あ!」と思い出す。


返事をもらうことを考えていなかった

だって、答えは分かっているから。

好きよりもっと「貴重」な気持ち

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