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#青春恋愛
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夏希(なつき)
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奇蹟あい
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火曜日。
朝。
教室に入った瞬間。
玲は違和感を覚えた。
昨日より。
明らかに視線が多い。
「……」
星羅も同じだった。
席に座る。
周囲から小さな声が聞こえてくる。
「やっぱり似てるよな」
「声、聞いてみたい」
「本人だったらヤバくない?」
「でも星乃セラって、顔出ししてないんだろ?」
星羅は俯く。
「……」
玲はそれを見ていた。
そして。
拳を握る。
昼休み。
「星羅」
「……うん」
「大丈夫か?」
「大丈夫」
いつもの笑顔。
でも。
目が笑っていない。
「本当に?」
「……」
星羅は少し黙った。
「怖い」
小さな声。
「何が?」
「みんなに見られるのが」
「……」
「セラのことも」
「……」
「玲くんとのことも」
星羅は俯く。
「全部知られるのが怖い」
玲は少し考える。
「じゃあ」
「?」
「俺が一緒にいる」
「……」
「一人じゃないだろ」
星羅は玲を見る。
「……うん」
その日の放課後。
教室。
男子生徒数人が話していた。
「天城って、本当に星乃セラなんじゃね?」
「本人だったらすごいよな」
「証拠ないけど」
「本人なら配信してるって言わせれば――」
「やめろよ」
玲が口を挟んだ。
「……」
男子たちが振り返る。
「何?」
「本人かどうかなんて、本人が言わない限り分からないだろ」
「でもさ」
「でもじゃない」
玲の声は低かった。
「嫌がってるなら、もうやめろ」
「……」
教室が静かになる。
「……悪かったよ」
男子たちはその場を離れた。
星羅は。
何も言えなかった。
「玲くん……」
「ん?」
「私のために……」
「ああ」
「怒ってくれたの?」
「当たり前だろ」
その瞬間。
星羅の目から涙が落ちた。
「……」
「星羅?」
「ごめん」
「何で謝る?」
「嬉しくて……」
星羅は涙を拭う。
「こんなに嬉しいこと、初めて」
「……」
「私を守ってくれた」
玲は少し照れながら。
「彼氏だからな」
「……!」
星羅の顔が真っ赤になる。
「もう一回」
「何を?」
「彼氏だからって」
「……」
「お願い」
「……彼氏だから」
星羅は玲に抱きつく。
「……好き」
「……」
「大好き」
「俺も」
「……」
星羅は玲の胸元で目を閉じる。
その瞬間。
胸の奥で何かが弾けた。
――この人だけは。
絶対に失いたくない。
もし。
誰かが玲を傷つけるなら。
その人を許せない。
「……」
星羅は玲の制服を握る。
「玲くん」
「ん?」
「私が守るね」
「何から?」
「全部」
星羅は笑う。
「玲くんが嫌なことから」
「……ありがとう」
「ううん」
星羅は笑顔を浮かべる。
「私、玲くんのことなら何でもできるから」
その夜。
星羅は自室でスマホを眺めていた。
SNS。
今日の噂。
『星乃セラの正体、学校にいる説』
『天城星羅が怪しい』
星羅は画面を閉じる。
「……」
そして。
玲との写真を見る。
「玲くん」
優しく笑う。
「大丈夫」
自分に言い聞かせる。
「私が全部守るから」
そのとき。
スマホに一件の通知が届いた。
『星乃セラさんの正体、知ってるかもしれません』
「……」
星羅の表情が消える。
知らないアカウント。
メッセージは続いていた。
『あなたの学校にいるんですよね?』
「……」
指が震える。
そして。
最後の一文。
『――黒瀬玲くんのことも知っています』
「……!」
星羅の目から。
笑顔が完全に消えた。
「……玲くん?」
スマホを強く握る。
胸の奥に。
初めて。
明確な恐怖が生まれた。
そして同時に。
それ以上に強い。
――独占欲。
「……誰?」
静かな部屋に。
星羅の声だけが響いた。
コメント
1件
読んだよ〜!!もうね、玲くんの「彼氏だからな」が最高すぎた😭💕 守るって言ったのに最後に星羅が「私が守るね」って返すとこ、胸きゅん通り越して鳥肌立ったわ…! でも最後の不審なメッセージで一気にホラー感出てきて続き気になりすぎるんだけど!!? 次の話も楽しみにしてるよ🌸