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ある夕方。
大学の帰り道、少し人通りが少ない道を歩くふたり。
ジョセフは、さっきまで一緒に歩いていた友だちと別れて、シーザーと並んで歩いている。
ふたりとも、どうやって話そう、と考えていた。
沈黙の中、ジョセフが勇気を出して口を開く。
「あのさ…!」
シーザーが横目で見る。
「なんだ?」
ジョセフが、ポケットから手を出し、意を決して、シーザーの手を握る。
「手…繋がね?」
シーザーは驚く。
でも、拒否はせず、少し間を置いてから答える。
「……構わない」
その瞬間、ジョセフは心の底から嬉しい、と思った。
「やった……!」なんて思いつつも、顔は真剣そのもの。
ふたりの手が触れてるだけで、歩くリズムが自然と揃う。
「意外と悪くないな…」
シーザーがつぶやく。
「だろ??」
ジョセフが誇らしげに笑う。
街灯の下で、ふたりの影がくっつくように伸びる。
誰も見てない。
誰にも邪魔されない。
ジョセフが、ふと、照れ隠し気味に言う。
「俺さ、…ずっとこれしたかったかも」
シーザーは、少し息を吐いて、微笑む。
「気づくのが遅いぞ、スカタン」
でも、これ以上の言葉は必要ない。
手を握るだけで、沈黙だけで、お互いの気持ちが分かる。
駅に着く頃には、ふたりとも少しだけ顔が赤くなっているけど、自然な笑みがこぼれる。
「じゃあ、また明日。明日も手…繋いでいいか?」
ジョセフが勇気を出して言う。
「あぁ、当たり前だ」
シーザーが答える。
こうして、友情と偶然が、少しづつ恋に変わっていく。