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専門学校編スピンオフ:『守護者たちのライセンス』第36話:初めての「非殺」任務
専門学校に入学して3ヶ月。 浩一(黒咲)、黒蜜、藤堂、玲亜の4人は、実習の一環として都内の国際会議場での警備任務に就いていました。
「……各員、状況を報告しろ。ターゲットは来日中の人道支援団体代表だ」 浩一がインカム越しに指示を出します。かつての冷徹な殺し屋の目は、今や「一人の犠牲者も出さない」ための鋭い観察眼へと進化していました。
「こちら黒蜜。ネットワークに侵入を試みる不審なIPを遮断。……ったく、ハッキングの仕方が素人同然だな。僕の『マザー』級の防壁は突破できないよ」 黒蜜はラウンジの隅でノートPCを叩き、指先一つでサイバーテロを未然に防いでいます。
「こちら藤堂。会場西側に不審な男2名。……ふん、懐にサブマシンガンを隠しているわね。凪、合図を頂戴。3秒で無力化してあげる」 藤堂はパーティーバッグに偽装した特殊警棒を握り、社交界の華のような微笑みを浮かべながら、標的に肉薄していました。
玲亜の「言葉」の武器
混乱を狙った狙撃手が屋上に現れた瞬間、浩一が動こうとしましたが、それより早く動いたのは玲亜でした。
「待って、凪くん。……あの人、目が迷ってる。私が話してくる」
玲亜は心理戦略の知識を活かし、通信を傍受して狙撃手に直接語りかけました。かつて心を壊され、人形のように扱われていた彼女だからこそ、強制的に戦わされている末端兵士の痛みがわかるのです。
「……あなたは、誰かを殺したいわけじゃない。ただ、家族を人質に取られているだけでしょう? 私たちが助けるから、その引き金から指を離して」
玲亜の透き通るような声に、狙撃手の銃口が微かに震えました。その隙を逃さず、浩一が音もなく背後に現れ、急所を外した当身(あてみ)で彼を眠らせました。
第3話:放課後の「普通の」乾杯
任務完了後。4人はスーツを脱ぎ捨て、いつものファミレスに集まっていました。
「……あー、疲れた! 人を殺さないように手加減するのって、殺すより10倍疲れるな!」 黒蜜がコーラを飲み干しながら愚痴をこぼします。 「でも、誰も死ななかったわ。……あの日、私たちが殺し合っていた頃には想像もできなかった結末ね」 藤堂が満足げに微笑みます。
浩一は、専門学校の学生証を見つめていました。そこには本名の「凪浩一」と、誇らしく輝く**『警備士候補生』**の文字。
「……さあ、明日はレポートの提出期限だ。みんな、終わってるか?」 浩一の言葉に、黒蜜と藤堂が同時に絶叫します。 「「忘れてたーー!!」」
かつて伝説と呼ばれた暗殺者たちは、今、平和な日常の代償である「課題」という名の強敵に立ち向かっていました。玲亜はそんな3人を見て、幸せそうに笑いました。
(スピンオフ・完)
コメント
1件
**一気に読んだわ!** 前は♡♡♡合ってた連中が「誰も♡♡♡ない」って任務を真剣にやってるの、マジで感慨深いな。玲亜が狙撃手の心の迷いを見抜いて声をかけた場面、すごく好きだ。あの「言葉で武器を封じる」って発想、彼女にしかできない芸当だよね。そして最後のファミレス→「レポート忘れた!」で笑った。日常の軽さと重さのバランスが絶妙なエピソードだったよ。完結おめでとう&お疲れ様!🔥