全く…酷い目に遭った…。ルイは満足げな表情で、プレゼントを抱えている。まぁ…この子が楽しめているのならいいか。さ、早めにホテルに帰らないと…
ぐ〜きゅるるる
「「…」」
「ルイ?」
「いや〜お店の中歩き回ってたら、お腹すいちゃって〜…ついでにご飯屋さんもあっていい匂いがしまくってて〜…余計に食欲がそそられたというか、なんというか…」
「つまり、お腹が空いたと。」
「うん!」
「はぁ…。」
「…だめ?」
ぐっ…不覚にも可愛いと思ってしまった…
「…何が食べたいの?」
「え!?いいの!?」
「だってお腹すいてるんでしょ?なら、食べなきゃ。いざって時に力出せないでしょ?」
「やったぁ〜!!!!!!」
「声が大きいわよ…。…で?なにが食べたいの?」
「えっとね…あれ!」
とルイが指をさしたものはメロンクリームソーダだった。
「あれでいいの?」
「うん!」
「足りる?」
「…わかんない」
「ルイならもっとお腹に溜まるのがいいんじゃない?」
「いや、僕はあれが食べたい!」
「じゃあ、足りなかったら違うものか、もう一度同じものを頼むかしなさいよ?」
「うん!」
「わ〜!!!おいしそ〜!!!ね、早くルミも食べようよ〜!!!」
「わかったわよ。…先にルイが食べたら?」
「え〜ルリでいいよ〜」
「ルイが頼んだんでしょ?なら、ルイがって、むぐ!」
「どう?おいしい?」
無理やりつっこんで…って、美味しいわねこれ。初めて食べた味だけど、メロンソーダの炭酸と甘いアイスが絶妙に合わさって、癖になりそう。
「…おいしいわ」
「ほんと!?よかった〜!!じゃあ、僕もいただきまーす!!…おいしい!!!!!!!!」
「よかったわね。」
「ルミももっと食べなよ〜」
「私はいいわ。」
「え〜ルミも言ってたじゃん!『今食べとかないと、いざっていう時に力が出せないよ』って」
「私はいいのよ。実際動くわけじゃないし。」
「でも、頭使うと甘いものが欲しくなるっていうじゃん!」
「でも、私はお腹すいてないし、今食べたら逆にお腹いっぱいで動けないかもしれないわ」
「え〜」
「いいから、早く食べなさい。溶けてるわよ?」
「うわわ!」
急いでスプーンを使ってメロンクリームソーダを食べるルイを見ながら、私はこれからどうするか考えていた。
「おいしかった〜!!」
「ほんと、よく食べたわね…」
あのあとルイはぺろっとメロンクリームソーダをたいらげ、気に入ったのか、コーラフロートやコーヒーフロート、もう一度メロンクリームソーダなどを頼んでいた。…まぁ、コーヒーフロートはルイには早かったようだから私が食べたんだけどね。
「さ、でましょうか。」
「うん、そうだね。」
流石にゆっくりしすぎちゃったかしら?まぁいいわよね。これからまた頑張らなきゃいけないんだから。そう思いながら、お会計しようとレジに行こうとすると、
「ルミ!!!!」
「!!っ…!!!!」
ドォーン!!!!!
くそ!油断した!
「ルイ!大丈夫!?」
「いてて…」
後頭部打撲に、腕に銃弾が掠ったのね。出血してる。
「ルイ、とりあえず、この布で止血して。」
「ありがとう…」
「…ごめんなさい。」
「謝らないで!」
「そうだよォ?謝っちゃだめだよォ?謝るべきはァうちの組織でしょォ〜?」
「「!!!」」
あぁなんてことだろう。なんでよりにもよってこんなやつが…
「お久しぶりィ〜No.5247ちゃん?No.5248くん?」
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