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冷たいようなでも少し暖かいような風が頬を撫でる。ここは全てが終わった世界。戦争、環境問題、政治…全てが無関係な場所。ここは何らかの理由で旧国になってしまった国々が集まる場所。
「……」
「姉様?どうかいたしました?」
「いや、何でもない…」
「そうですか…」
嫌な気がする。矢張りアイツが…?嫌でも、アイツはまだ現国だ。来れるはずがない。国連が教えない限りは。国連は世界の平和と秩序を守るために作られた国際機関。国連は彼岸と此岸を繋ぐ橋渡しのような物だ。基本旧国と現国が交わることは無いが稀に行き来できる。一体どうしたものか…
「では、この目隠しをしてください。3つ数えたらあなたはあちら側の世界にいます。先ほど伝えたルール守ってくださいね」
「わかった。」
「では。」
「はぁ…大丈夫ですかね…」
「わかった」
どれほどこの時を待ちわびたことか。やっと会える。こんなにも嬉しいことはない。最後に見たのは原爆を落とした日。アイツはもうボロボロで血塗れ。可愛らしい顔も血で殆ど見えなかった。でもどこか幸せそうに、少し狂ったように笑みを浮かべて死んでいった。そんな笑顔を浮かべている死体を見て俺は背筋に快感が走った。だって目の前にある想い人の死体はもう俺の所有物になったも同然だったから。それと同時に来るもう会えないっていう失望感。なんとも言えない複雑な感情だったけれど不思議と涙は出なかった。
3つ数えたら目隠しを開けろつて言われたのに思い出に浸ってたら5分ぐらい経っちゃってた。急いで目隠しを取る。そこに広がっていたのは一面の花畑。本当に行けたみたいだ。だがしかし、身体が少し透けている。どうやら移動したのではなく幽体離脱のようなものらしい。俺は早速アイツを探すために歩き始めた。
はい。読んでくれてありがとうございます。あのーR18アメ日帝のやつ途中で公開ししていてさっき更新しました。すみません。
それでは。