「Hey!!!菊!」
いきなり扉をぶっ壊すアルフレッドを見て
「あ、だ、大丈夫何ですか?」
扉を壊したことに焦る菊。
「大丈夫だよ、だってヒーローだからね!」
「は、はぁ….」
歌声を響かせながら菊の病室で椅子に腰を掛ける
菊はその歌が大好きだった____
病室の香りが歌声と混ざる。
そんな中で菊は想定外の事を口にする
「アルフレッドさんの歌声”大嫌い”です」
大好き….と言おうとした….
だけど、反対の言葉が出てしまって口を押さえる
「すみませッ…」
「全く気にしてないよ」
「…..え?」
彼は哀しい顔をする所か笑顔になっている。
それは、彼の頭が賢い….というものだろうか
「だって、菊は反対の言葉を言ったんだから、大嫌いは大好きになるはずなんだぞ!」
「だから、菊が俺の歌声が好きなのと同じで、俺は菊の事大大大大好き何だぞ!」
歓楽的な答えに唖然としている
でも、そこには優しさがあって、ちょっと照れくさい言葉もある
それでも、菊は嬉しかった
拒絶されない、嫌われない事に….
「あ、アルフレッドさん….」
「….?どうかしたのかい?」
「え….と」
布団で照れ隠しをしながらも口を開ける
「もう一度….歌って欲しいです….///」
「…..!」
「俺はヒーローだからね!菊が言うなら歌うよ!」
と自信満々に言った。
その日々は綺麗な歌声に包まれた___
ガラッと扉を開ける音がする。
今は深夜一時ぐらい….。
「ん….?」
「あ、ごめんね、菊ちゃん起こしちゃった?」
「フランシスさん….いえ、大丈夫ですよ」
「お兄さんね、菊ちゃんがちょっとでも元気になってほしくて…」
「お菓子作ってきたんだ、夜食で悪いけど一緒に食べる?」
「お菓子…..?」
「あ~、そっか、菊ちゃん奇病関係で食べれなかった事多いもんね」
「でもほら、食べてみると案外美味しいよ」
そっと手に渡されたマカロン….
これが手作りなのかと二度見するぐらい出来栄えが良かった
「そ、それじゃあ….」
「いただきます…」
黄色のマカロンを一口食べてみる…
「….!」
それは菊が思っていた以上美味しかったのだ。
「美味しいです…..!」
美味しさのあまり、心の中の声が外に出てしまう
「そう?お兄さんそれなら作った甲斐あるな~!」
温かく優しい味….
「それじゃあ、次は昼に持って来るね!!」
「はい….!とても楽しみにしています…!」
話を一先ず終えた後、左様ならを告げバタンッと扉を閉めた____
「今日の事を日記に書いておきましょう」
と言い、紙を取ろうとした瞬間、ザシュッと紙で手を切る…。
手が切った所からは血ではなく、花弁が紅く染まっていた_____
「え….?」
コメント
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ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙アル!扉を壊してくるんじゃねぇぞ!フランシスさんのマカロン……美味そう🤤紙で指切るのって地味に痛いよね😭( 'ω')ファッ!?ってことは菊ちゃんまた奇病にかかっちまったのか!?