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この学校は3年生まで。そしてこの学校の文化で、1年に一度先輩方が1年生に顔を合わせる、「交流会」というものを行う。学年の呼び方が1年2年3年ではなく、初級生、中級生、上級生と呼ぶ。
『皆のもの、静まれ。』
だれだ、聞いたことない声……
『これから中級生、上級生と交流会を行う。決して無礼のないように。中、上級生。入れ。』
中上級生合わせて…6人だ。中級生が四人、上級生が二人…。
めちゃくちゃいるのかなって思ったんだけどまぁ…霊見える人とかそうそういないしな、
『中級生一番から四番!!』
「はい!中級生一番、地乃田 石夢(ちのだ
せきむ)!
能力『岩石操作及び石化』、監獄所持!お願いします!」
あ、こんな感じなんだ、
「はぃ!中級生二番、臨海 瑠璃(りんかい るり)!
能力無し、憑依霊『水の精霊』!お願いします!」
「はい。中級生三番、闇間 癪人(やみま しゃくと)。
能力『消滅と出現』、お願いします。」
「は〜い 中級生四番、花宗 炎(はなむね ほむら)で〜す。
能力は『思考力発散』。監獄所持で〜すおねしゃ〜す。」
なんか…なんかすごい……なんだこれ…圧がすごい…でも中級生よりも…
『では、上級s……
「よぉ!てめぇらが新しく入ってきた彼奴らか!!なんともまぁ特徴のないやつばっかりだなぁ!!」
なんだこの人……
「俺は躑躅森 泰斗(つつじもり たいと)っていうんだ…。能力は毒!じわじわと削って行く毒!!よろしく頼むぜ!!」
ヤバい人だ……
「えぇと、三鈴 理恵(みすず りえ)です…。能力は神との交信…あ、そこのハジメって子の姉です、だから能力も一緒です…。お願いします。」
えお姉ちゃんいたんだ…
『中、上級生に連絡する。初級生に一人、「治癒」を能力とするものが現れた。命に変えてでも、守るべし。』
……!?
一瞬この場の空気が変わった。
「は?治癒?そんなん千年くらい探してもいなかったのに何で急にポツンって現れんだよ」
『事実だ。嘘偽りではない。彼の能力の開眼とともに、入峠討伐の未来がより近づいた。徹底して、彼を守るように。』
「なるほどなぁ……おい、治癒能力はどいつだ?」
「ぼ、僕…です、」
まずいまずい出てしまった…!俺、死ぬ…?先輩に殺される……?
「さっき俺の能力は「毒」って言ったよなぁ。お前、毒は治癒でいけんのかよ?」
「い、いや、試したことない…」
「なら食らってみないとなぁ!!!」
なんだこの先輩は、…しかも他の先輩方も、声の主も、何も言わず見てるだけ…。俺、やるしか無いのか…?先輩と…??
「『毒素散布 酸!』」
くそ…なんとか避けたがまずい!結構広範囲に毒をぶっかけてくる…。しかもあれ…地面溶かしてんじゃねぇか…!
「この毒はなぁ!もちろん霊にも効くが人間にも効くんだよぉ…。並の人間なら、食らったら最期。でもお前ならどうかなぁ!??」
「白乱…光…!」
やっぱりできない…負ける…!
「ふははは!白乱だとぉ??んなもん人間には効かねぇんだよわかんねぇのか??
『毒素散布 粉』!!」
!?…
息が…息をしたら……肺が…
「おい小僧、てめぇなに息吸ってんだ…?その毒吸ったら…死ぬぞ」
いや、だい…じょうぶだ…生きてる…!肺も治った!
「呼吸できる…!」
「おぉ、お前まじか凄いな…」
『これが治癒の持つ力。本校生徒でも一番の実力を誇るものでさえ、治癒には及ばんのだ。』
え俺そんなヤバイ奴だったのか…なんか伝説のヒーローになった気分だぜ!
「そーだよ。君はヒーローだ。この世を救うヒーロー!」
急に、、、名前忘れたけどこの人、俺の思考読み取った…?
「そー!だいせいか〜いちなみに名前花宗ね」
「加蔵気をつけろ、炎先輩は思考にまつわる能力ほぼ全て持ってる。それを総称して『思考力発散』って呼んでるんだよ、」
「げ、なんじゃそれ…」
三鈴が教えてくれた。彼は霊媒術には極端に詳しくて、結構いろいろ教えてくれる。
〜数分後〜
『本日は中上級生と模擬闘霊をしてもらう。初級生たちは、中上級生に少しでも触れたら上がり。中上級生は、初級性が死なない程度に攻撃し、戦闘不能とすれば上がり。』
「え、余裕じゃね?」
「何いってんだ加蔵…先輩の実力わかっていってんのか?」
「なんだそんなやばいのか?」
「やべぇなんてもんじゃねぇよ…ほら……」
1班、中級生 上がり
2班、中級生 上がり
3班、中級生 上がり
4班、中級生 上がり
「これ見ろよ、初級生はみんな負けてる…。そもそも俺らが闘霊をしてないから、戦いに慣れてないってのもあるけど、そんなの関係ないくらいに中上級生はバカみたいに強いんだよ…」
「え、中級生でズタボロになってるってことはさ…俺ら上級生と戦うわけだろ…?そしたら、え、ボコボコじゃね…?」
「仕方ない…くじで決まったんだ。もうやれるだけやろう」
『右、加蔵想太。左、三鈴 理恵』
三鈴の姉貴とバトルか…
『はじめ!!』
待ってそう言えば俺なにも出来ないんだが??
「「神ニ告グ。霊媒器具死蓮華ヲ我ニ与エヨ。」」
ん…?なんだ?呪文を唱えだした…?
「加蔵くん!容赦はしないよ!」
ザシュッ…
切られた…くそ、痛い…!腕、腕!治癒、…あれ…?遅い…
「加蔵くん、ごめんね!この鎌、切られちゃったら霊力とか霊媒力が減っちゃうの!だから治癒速度も遅くなっちゃったかも!ほんとごめん!」
ザシュッ
また、また切られた…!
どうにか…治癒を早める方法…!少ない霊媒力でどうにか…どうにか治癒を!!
「完全治癒」
突然俺の中でなにかが大きく揺れ動いた。
俺の治癒は…
俺の霊媒力をも治癒する!!
「え、えぇ〜?うそ〜治癒しちゃうんだ…じゃあ本気出すね〜!」
「「神ニ告グ。我ノ狙イヲ対象ニ定メヨ。」」
なんだなんだ、?
「今私は絶対にあなたの方に向くようになった。神との交信って、神様にお願いをして神様からの能力を得ること。つまりほとんど何でもできちゃうってわけ!まじでごめんね!」
なんか謝ってくれるけど腹が立つ…
もういい!相手は霊じゃないからフィジカルで押し倒せ!1回でも触れたらいい。間合いを…
ザシュッ
うぅっ、くそ、治癒できるとは言え間合いに入るとすぐに切られる!なんとか…なんとか出来ないのか…!
ピピー!
『時間切れです。』
「え?なにそれ」
じ、時間切れ…?
なんかまぁ多分助かった…!治癒最高!
『時間切れの場合、勝者は上級生とする。』
は
「まじかよ…加蔵…」
「いや仕方ねぇよ三鈴、だって俺攻撃できないから、」
「いや違う、時間切れなんか聞いたことない!絶対に中上級生が勝っちゃうから、時間切れなんかいう制度なかったんだ…。たしかに加蔵は一番耐えてたよ、攻撃を…。すごいよやっぱり……」
おぉ、おれ、そんな強かったんか、
『次、6班。三鈴一、躑躅森 泰斗』
「加蔵、行ってくる。けど多分終わった。」
「がんばれ三鈴…がんばれ…」
「よぉ、お前三鈴ちゃんの弟かぁ…やけに霊能力に詳しいと思えばそういうことだったんだなぁ。じゃ、やろうか」
『はじめ!』
「毒素散布 流」
「は、ぐ…ぐぅ……」
「これでお前もう負け。体に毒を強制的に流れ込ませた。負け。」
「神ニ…告グ……毒ヲ霊媒力ニ………」バタッ
三鈴!??
「ほら、頑張ったけどもう駄目だよ。君の敗因はムチャしすぎ。おつかれぇい」
『勝者、上級生。』
こ、こんなに…あっさり……
数時間後
三鈴の体力がだいぶ回復した時に話を聞いた。このイベントは、基本三鈴と躑躅森先輩
のバトルのような感じで、あっさり終わるのが普通だったらしい。だから、制限時間とかそういう概念がなかった。でも、俺がしつこく粘るから、時間切れって言われた。わんちゃん勝てた…。もう少し、自分に戦える力があれば…。
『事件発生。事件発生。校内に霊、推定階級「祟」が解き放たれました。