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仁人side
朝の静かな教室で、佐野君と話す時間が始まってからのとある日。
勇:なあ、仁人って好きな奴とか居んの?
仁:へっ? なんで?
そんなこと聞かれると思ってなくて、
間抜けな声を出してしまい佐野くんに笑われる。
勇:っいや、気になってさw
お前全然そういう話しねーから
出来るわけないだろ。
“佐野君だよ。”なんて言えたらどんなに楽か。
仁:非モテの俺なんかより、校内一のイケメン佐野君の恋愛事情のが気になりますけどねー。
ちょっと茶化すように聞いてみる。
勇:いるよ。
真っ直ぐ俺を見て放たれた言葉。
正直聞きたくなかった。
なんで聞いてしまったんだろう。
後悔しても遅い。
誰だろう。
この前手振ってたし、
告白するっていってた子だったりするのかな。
胸がザワザワして、視界がぐるぐるする。
仁:そ、、っか、
校内一のイケメン佐野君から言われたらきっと誰でもOKするだろうな。
ちゃんと喋れていただろうか。
頭が回らなくて、精一杯に返したけど、
声とか震えてなかったかな。
勇:やっぱバカにしてんだろw
んーまあ、だといいけどな。
で?お前は?
仁:、、いた、かな。
勇:いた?
仁:うん。もう、叶わないから。
勇:叶わないってどーいう意m(舜:あ!いた!勇ちゃーん!
勇:タイミング、、、!おー!
っちょ、仁人またあとで聞かせろよ!
友人の元へ行く佐野君の背中を眺めて、
俺は机に突っ伏した。
やっぱり叶うわけないよな。
こんな時でさえも、考えてしまう。
君の好きな人に、 好きな子がいたらいいのに。
なんて。
next…
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