死の噂(一話完結だ。)
俺――河野 理斗(こうの りと)のいる中学校では、ある都市伝説が広まっていた。
それは、「ある噂を聞くと、4日以内に死ぬ」という…まぁ、
言っちゃえばどこにでもあるような噂だ。
まぁ…実際に亡くなった生徒もいるらしいけど。
俺は、男子の中でも極端にビビりだから…聞かないようにしていた。
道哉 …やっべぇ!やっべぇよ!
理斗 あー?どうしたんだよ?
噂の詳細を知ったのは突然だった。
幼稚園の時からの親友、道哉が「やばい」と言いながら、こっちに走ってきた。
道哉 俺…死の噂を知っちまった!あの噂は…あの噂は――
理斗 は…?
あいつは…俺にしゃべっちまった。
理斗 おい!何でいうんだよ!?
道哉 すまん…この噂は、誰かに言えば、殺されないって聞いて…。
理斗 なんで俺なんだよ!?
道哉 お前の方が友達多いだろ!だから…誰かに言えば殺されない!
理斗 お前…こんなこと…言えないだろ…。
道哉 すまん…。
理斗 あーもういい!じゃあな!
口喧嘩をしてしまった…まぁ、あいつが一番悪いけど。
明日、謝ろう。
そんなことを思って、次の日投稿したら…
先生 皆に、残念な報告がある。
嫌な予感がした…。
だって、俺の隣に…道哉がいなかったから…。
先生 道哉が昨日――
言わないで…
先生 亡くなった。突然、心不全で倒れて…そこに運悪く、
持病で倒れた人が乗っている暴走車が突っ込んできたらしい…。
理斗 っ…はぁっ…!?
予想が当たった…当たってほしくなかったのに…。
その日は、皆で早めに帰った。
(理斗の家)
理斗 …あの噂のせい…なのか…?いや、そうとしか考えられない…!
理斗 あいつは死んじまった…あと、長くても3日しかない…。
理斗 どうすれば…。
正直に言うと、道哉が殺された理由について、俺は心当たりがある。
でも…どうすればいいんだ…?こんなこと、人に話せない…。
俺は、心当たりのある…ある廃病院に行くことにした。
(廃病院)
理斗 …やっぱり、ここは少し肌寒いな…。
コツ…コツ…と、俺の足音だけが響いている。
理斗 …ついた。
目の前にあるのは、地下1階の霊安室。
もう、とっくに崩れてしまっている…。
理斗 瓦礫をどかそう…。
俺は、必死に瓦礫をどかしていった。
数十分後…遺体を見つけた。
それは、まだ俺が幼稚園生だった頃、いじめていた奴の遺体。
俺よりもビビりな癖に、からかわれていないアイツが気に食わなくて、いじめていた。
それは…つい数年前まで続いていた。まぁ、もう名前も覚えていないけど。
理斗 おい…なんで道哉を殺したんだよ!!お前だろ!!
俺が怒鳴っていると…
コツ…コツ…
足音が響いた。俺の足音じゃない。だって、俺は怖くて座り込んでしまっているからだ。
足音は、俺のすぐそばまで迫っていた。
コツ…コツ…コツ…。
足音は、俺の目の前に来た。
そこには、異様な姿をした…あいつの姿があった。
理斗 いやだ…来るな…。
¿¿¿ そうだよね。君はそう言うよね。
¿¿¿ でも、君たちはやめてくれなかったじゃん。自業自得ってやつ。
¿¿¿は、そう言って、最悪の事実を口にした。
¿¿¿ あ、そうそう。僕がいじめられていた時、何にもしてくれなかった奴も…
全員殺しておいたよ。
理斗 な…んで…
¿¿¿ 何でかって?それは簡単。そいつらは、笑って、何にもしてくれなかったから。
理斗 っ!?
アイツの手には、おそらくみんなの物であろう「舌」
血が乾いてないから…ついさっき取られたのか…。
¿¿¿ 全員、意識を失わせてからとったよ。別に、君のように主犯格なわけではないから。
理斗 お前…そういうことか…。
やっと、噂の意味を理解した。
俺が道哉に聞かされた噂。それは、「いじめに関与した人達は、
地獄の悪魔が舌を持って帰って、罪の重さを測られる。」って。
¿¿¿ 分かったんだね。
理斗 やだ…くるな…!!俺は地獄に行きたくない…!
¿¿¿ はぁ、自業自得だっていうのに。笑える。
そういうアイツの目は、笑っていない…。
¿¿¿ 皆、僕に謝ってくれたよ。みんな、自分の罪を認めることができた。
でも、君は違うんだ。謝っていない。反省していない。自分の事しか考えていない…。
理斗 あ…あぁ…やだ…!
¿¿¿ さよなら。ゆーっくり、舌を抜いてあげるから。
ビリッ…グチャグチャ…廃病院の地下から、“何か”をちぎる音が聞こえてくる。
あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!
あ、悲鳴も聞こえてきた。
ずっと自分の罪を認めなかった、謝らなかった、それだけの事。
…あ、君は僕らの物語を見ているのかな?どうだった?舌、抜かれてて痛そうでしょ~?
君たちも、他人事のように、相手を傷つけない方が「身のため」だよ。
そうしなければ…君たちの舌を抜きに行くから(笑)
きっと、気持ちの悪い音が部屋に響くんだろうなぁ。ね?こんなこと嫌でしょ?
だからやめときな。僕は、あの廃病院にいるから。君たちは来ないでね?
ふふっ、この話はおしまい。また会わないようにね~。
死の噂~完~
コメント
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んだだだだだあっだあっだだだだだだおはよー久しぶりー