霖)んね〜あっつい〜
前回甚爾さんの膝に座らされて猫吸いならぬ霖吸いをさせている
甚爾)いーだろ〜もう少し!
霖)何がもう少しですか!もうかれこれ30分はこの状態ですよ!暑いです!
引き剥がそうとしてもガッチリホールドされて動けない
霖)汗疹できちゃう〜
甚爾)…確かにそれは良くないな
そう一言を呟いてからぱっと離れた
霖)んも〜暑い…パーカーを脱いで少しでも涼しい方にと海へ入る
霖)冷たっ笑
腰あたりまで入ると遠くの方で「きゃぁー!!!!」と女の人の悲鳴と共に男の人達の驚いた声が聞こえた
霖)!?
私が気づくのと同時に「人が溺れてるぞ!」と聞こえた
海の奥の方を見ると誰かが何かに引きずられていた
霖)まずいな…つったとかじゃない…呪霊か
海の中へ入ろうとしたら「霖!」と悠仁の声が聞こえた
霖)なーに!!
大声で返事をすると悠仁が「なんか見える〜!?」と返事が返ってきた
霖)いるー!!ここにいる全員を避難させて!
と伝えると悠仁は「わかったー!」と返事をして海から出て避難を始めた
霖)まずいな…持って2分…仕方ない「雨璃(あまり)」
唱えると人魚が現れた
霖)雨璃、呪霊に引きずられてる人を助けてきて
命令を出すと雨璃は頷いて海の中に入っていった
雨璃、あいつは海が泳ぐのは得意だけど非力!うん、非力!
あ、ほらほら…今引っ張って…あ”ッ……
雨璃が海からでてきた
霖)雨璃?
雨璃)…非力だから…
お前は可愛いなぁ畜生!
霖)わかったよ……助けてきますよっ!
中に潜り込むと引っ張られていたのはどうやら過去の憂太君でした
霖)…(あーあー、気に入られてんのか、刀は無い……祈本里香が呼べないのか…)
泳いでいくとまだ意識があるのか暴れていた
霖)(まずいな…これじゃあ先に憂太の体力が尽きる…)
そう思いながら進んでいたら憂太がこちらに気づいたのか手を伸ばしてきた
霖)んッ!(水圧もかかって引っ張るのは大変だけどッ!)
何とか呪霊の手から離して上に上がっていく
上がってる途中ごぽっとあまり聞きたくない音が聞こえた
霖)!!(やっぱり限界だったか…まだ意識はあるな)
そっと唇を重ね酸素を送る
霖)ッ……(まずいな……さすがの私でも苦しいわ)
急いで上に上がろうとすると呪霊に足を掴まれた
霖)(やばいやばい…このままじゃ憂太が先にくたばる…)
酸素を送り続けると憂太は意識を取り戻したのか目を開けた
霖)(ホッ…良かった…)
1枚の札を取り出すとその札は変形して刀になった
霖)(村雨…こいつを使うのは正直辛いけどッ…重てぇ…使うしか無いんだよなぁ)
呪霊の手を切ってそのまま海に上がる
2人)プハッ!
霖)はぁ……はぁ……(な、何とか上がれた…騎士に行くのは多分私じゃ無理だな、相当お気に入りなのか私の事完全に敵の目で見てるし…)
後ろを振り向くと完全にやばいスイッチが入った呪霊が居た
霖)やーだぁ…ちょー巨大…憂太、先にみんなのところに行ってな
憂太)え…??
霖)いーから!あんた刀無きゃ殆ど無力なんだから!
背中を押して「早く行く!さもなくば死ね!」と伝えると岸に向かった
霖)……さて、勝てるかどうかも分からない相手…か
ふと思ったその言葉だが…勝てるな……笑
霖)弥紅!食え!
さすがに重いし動かせられない…弥紅を呼んで食ってもらおうとしたが近づかない…いや、近づけないんだ
霖)あー、そう来る?笑
奴には目に見えない手が沢山ありその手で弥紅を掴んでいた
霖)仕方ない…藤目ってあんまり使ったことないんだよなぁ
目を閉じて次に目を開けると無数の手が私の周りにあった
霖)うわっ!?
すぐに海から出て飛び上がる
霖)めんど…追尾式かよ…
かわすと次の手が飛んできた
霖)うわぁ!?(やばい、流石に多すぎる…)
ガシッと思いっきり掴まれた
霖)うぐッ…ゲホッッ!(やば、なんか骨刺さったな?つーか折りやがった…最悪)
ボキボキっと容赦なく骨を数本木端微塵にされた
霖)あーあー、わかったわかった…
刀を手放した
霖)本気でやりなよ、弥紅
捕まっていた弥紅が人の姿になり呪霊を粉々にした
霖)うわぁ!?
突然消えたことで反応が遅くなりそのまま海に落ちた
霖)(あーあー、やっべぇ……あたし体動かせないんだけど…やっぱ泳ぐもんじゃねぇな〜つーか泳げねぇし…いや、泳げるけど泳げないんだよなぁ)
呑気でウダウダ考えていたら
バシャバシャと聞こえた
音のする方を見たらなんとまぁびっくり刀を抱えて憂太が来ていた
霖)!?
憂太)グイッ
憂太は私の手を引っ張って自分の方に抱き寄せた
霖)!?ゴポッ(やばっ、しまっ)
息苦しくなって目を瞑ると唇に柔らかいものが当たって酸素が入ってきた
霖)!!?
憂太)チュッ…チュゥッジュルッ……
舌を入れて少しでも多く酸素を入れようとしてくれた
霖)!!
優しく胸板を叩くとやっと離れてくれた
上の方を指さして上がるよう合図を送る
憂太は頷いて一緒に上がる
2人)プハッ…はぁ……はぁ……
霖)た、助かったよ…ありがと
えへへっと微笑むと憂太は少し顔を赤らめた
霖)とりあえず岸に行かなきゃ…まだ呪霊が居るかも
憂太)で、ですね!捕まって下さい!僕が運んでいきますから
霖)え?ご、ごめん…ありがとう
私は何とか憂太くんに運んでもらった
岸
霖)だ、大丈夫?怪我してない?辛くない?
憂太)違うよ!僕よりも自分の方を気にして!
憂太に寝かせられ憂太が刀を鞘から抜く
憂太)里香、この人を守ってて、僕に何かあったら来て
里香)ゆぅたぁ…
里香ちゃんが少し悲しそうな顔をしている(と思う多分)
憂太)大丈夫、それよりもこの人を守って?お願い
憂太が里香を撫でて海の中に入る
霖)ゆ、ゆうた……
その後私は気絶をした
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