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ザンカを戦闘不能にしたジャバーは楽しそうに踊る。
「どぉ?どぉ?ついでに刺してみたんだけどよ!それヤバいっしょ!お気に毒!現実と見紛うほど鮮明な幻覚その後襲ってくる強烈な吐き気が病みつきになるよ!ほんとはラムちゃんに使うつもりだったんだよ?前の毒は効いてなかったみたいだし」
楽しそうに話すジャバーだったが笑った瞬間折られた肋骨に響いたらしくその場に蹲った。
《これがラムちゃんならオイラは許せたのに》なんてことを思いつつゆらりと立ち上がったジャバーはザンカの首根っこを掴んでこういった
「お楽しみもそろそろ終いだよザンカくん。”斑獣の供物” にされに行こっか。ジャバーくん上手にシメイ果たせましタ!ボスの褒美が楽しみだァァ!_____あぇ?」
突如としてジャバーの左足に痛みが走った。
「おま何!?」
場所は変わり、エンジンとイオタがいる場所。
エンジンの目の前には物陰に隠れ酷く怯えている青年がいた。
「ヤバい…ヤバい…ヤバいヤバい…ヤバいよ…もしかしてもう決着がつき始めて…い、急がないと僕がピリケツになっちゃう…でも…でも僕から…?戦闘の始め方がわかんないんだけど…どっどっ、どうしよう…!」
何やら1人でぶつぶつ言っている青年にエンジンとイオタは《こいつ大丈夫か?》という気持ちであった。
「あ、あの…えと、オニ、オニイさん…!」
「オニオニイさん?」
「えと…僕の名前は…えとなんだっけ…あ、フウ・オロストル、て言うんだけど…」
「あふう・おろす…?おけ。俺はエンジン」
「ぼく、イオタ。よろしくねあふうくん」
「フウ!ふうふう!」
どもりすぎて名前を間違えられるフウ青年。
「ぼ、僕はゾディルさん…ボスに言われてることがあって付いてきた掃除屋を “供物” にしなきゃなんだけど…それはできるんだけど…他の荒らし屋より早く終わらせろって言われてて…もし、ビリになったら…ヒィィィっっ!」
「お前弱そう。雑魚雑魚」
「ふぇぇぇ…!!」
「ドンケツドンケツ」
「イオタやめなさい」
フウが頑張って話す中、エンジンは《これ、ラムだったら即コロ案件だよなあ…あいつ短気だし》とイオタを撫でながら呑気なことを考えていた。
「だからぁっ、早く戦いを〜…その〜っっ…と、とりあえず僕の事、先にど突いてくれない?」
フウの頼みにエンジンは考えるフリをして思いっきり《NO》と断った。
また場所は変わり、リヨウとネルデが戦闘している場所に変わる。
お互い、ほぼ同じ技量の持ち主なので五分五分の戦いとなっている。
リヨウは《とある検証》をするために奥へと走り、ネルデはそれを見て怒った顔で追いかけてきた。
「腹立つ女だ…コソコソ隠れて不意打ちでも狙ってんのかてめぇ!!お前のような女大嫌いだ!!さっさと出てこい!!お前も戦う道を選んだ戦士だろう!!戦士なら向き合って戦え!!」
それと同時に発動状態だったネルデの人器の効果が切れた。
「やっぱり合ってた。アンタのビリビリタイム。制限時間があるんだね」
ジャキンという音と共にネルデ自慢の長髪が切られたかと思ったが髪は切れていなかった。
「あら?よけられ…」
リヨウの攻撃を受け流したネルデは回し蹴りを繰り出しその勢いを利用してリヨウの鳩尾に拳を叩き込んだ。
「げほっ、げほっ」
「二度も髪を切らせてもらえると思うなよ。ヒールも履き慣れたら激しいラテンダンスを踊れるように、アッシはこの髪を神経が通うごとく自在に動かせる。何年ロン毛やってると思ってんだ舐めんじゃねぇ」
どうやら相当ご立腹のネルデ。髪を切られたのが相当嫌だったのだろうか。
「ヤバだね。ここまでロン毛のプライド高いやつ初めてだわ」
「だが…お前の読み通りこの “ミレイ” が起こす静電気には制限時間がある。自発的に消す事もできるが、どう持続させても1、2分が関の山。万能じゃねぇのさ」
おそらく、それ以外にも持続させた場合の代償があるのだろうが今のリヨウには関係の無い事。
2人とも近接戦が得意な部類の人間なので人器云々よりも肉弾戦がメインの戦いとなっていた。
「ネルデあんた前職なに!?」
「南の地の女集落 戦闘民族 “シレイア”」
聞き馴染みのない言葉にリヨウは素直に《知らない!ごめん!》と返した。
「とっくの昔に滅んだ民族だ気にするな。それよりも、大振りな得物とは不釣り合いな動きをするなお前は」
ネルデが言った言葉はリヨウの人器《ザ・リッパー》のことを指していた。
「全然不釣り合いじゃないよ。でも、こういう時はこの子を使うなってラムさんに止められてんだよねー」
リヨウはザ・リッパーを元に戻すと構を取った。