テラーノベル
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いや、その天使が今まさに、
同僚を食べてるんだけど…
2日目。入社してから2日目だ。
まだ昨日の疲れが取れてないけど、まぁ、大丈夫だろう。
そういえば、何か面白い服を貰った。たった一つの罪と何百もの善のEGO、だそう。
「今日も…たった一つの罪と何百もの善?だっけ、の作業かなぁ…」
「あ、あの…?」
「え?あっ、あ!?」
独り言を呟いたつもりが、人が居たらしい。なんだか恥ずかしいな…。
えっと、こういう時はどうすればいいんだっけ…。
「その、えーっと……Elliotです、よろしくお願いしますね」
「え、あぁ…Noobです
その、よろしくね」
「はい、よろしくお願いします
…ところで、僕、何をするかあんまり聞いてないんですが…」
「えっ?あ、そうなの?
うーんと、作業をして……あ、ちょうどあなたに作業指示が来たみたいだよ」
「O-03-03…?えっと…」
「たった一つの罪と何百もの善って言うんだ、骸骨みたいな見た目だけど…悪いのじゃないよ」
嘘じゃない。
「そ、そうなんですか…?じゃあ、行ってきますね」
「うん、行ってらっしゃい…」
Elliotさんを見送って、一息つこうとした時。
「あれ、僕にも…?なんでだろ…」
…よくよく考えてみれば、職員が2人もいるのに作業先が1つな訳ないか。
とりあえず…今回は…D-02-107?本能作業だから…生理的欲求を満たす作業だね。
ご飯渡せばいいらしい…かな、多分。
「えーっと、ここかな……」
扉を開ける、中に入る。昨日と一緒のこと。
幻想体を一目見ようと、顔を上げる。
「えっ」
可愛い。
「可愛い!!!えっ!なんでこんな…!!!」
可愛い、本当に可愛い。
昨日のアレとは違って、こんなに可愛い!
ここまで可愛い生物が他に存在しているのだろうか!
「あらあら〜…かわいいねぇ…
あ、ご飯渡さなきゃ!えっとね…えっとね…」
床にドッグフードのような、肉のようなものを置く。ちゃんとお皿に乗せて、だ。
可愛いこの子が食べているところを眺めなければいけない、絶対に!
あぁ、食べ方も可愛いね…。
「はぁ…可愛い……あれ?もう時間…?」
もうこの可愛らしい子犬から離れなきゃいけないらしい。
こんなに可愛いのに…もうお別れだなんて…。
「…うぅ、また来るね…」
かなり悲しいが、指示なら仕方が無い。
あの子犬の方をチラチラと見ながら収容室から出た。
「はぁ……可愛かったな…」
ぼーっとしながら、メインルームに戻ってきた。
Elliotさんがこちらに気づいて、嬉しそうに駆け寄ってきた。
どうしたんだろう。
「おかえりなさい!あの、Noob…さん、でしたよね?この、頭のものって…」
「頭?あぁ、それ…確か…
ギフト、幻想体がくれるやつだね。よかったじゃん」
「おぉ…なんか、嬉しいですね、ふふ、ありがとうございます」
なんで僕に感謝するんだろうか。
「そちらはどうでしたか?なんだかぼーっとしてるみたいですけど…」
「あぁ、いや、何かあったとかじゃなくて……その…」
「は、はい…」
「……可愛かった、よ」
「はい???」
訳がわからない、みたいな顔をされてしまった。
事実だもん!!!僕嘘ついてないから!!!
「い、一回行ってみればいいじゃん!管理人から指示が来たら分かるから!」
「えぇ…」
「ほ、本当だからね!」
「あはぁ…はいはい、よーく分かりましたよ」
なんかムカつくな…でもまぁ、いいだろう。
反論して変に関係が悪くなっても嫌だし、とりあえずこの話を終わらせておこう。
「はぁ……疲れたね、なんて言うのか…」
「え、あぁ、確かに少し…?でも、そんなにですよ」
「…そう?なら、いいけど」
あの子犬が可愛かったからだろうか。可愛すぎて体力を消耗した可能性がある。
興奮しすぎたんだろうなぁ。
「うーん、また作業指示が来ましたね
頑張りましょう、Noobさん」
「あ、うん…そうだね」
とりあえず、仕事をしなくちゃ…。
管理人からの指示でまたD-02-107の作業に行く。楽しみだなぁ、あんなに可愛い子のお世話をさせてもらえるなんて。ありがたいことだ。
さぁて、頑張るぞ。
今日はいい日だった。
あの子の名前はキュートちゃん、というらしい。見た目通りの名前でちょっと笑ってしまった。
Elliotさんは僕と”キュートちゃん”という名前を見て怪訝な顔をしていたけど、まぁ、彼はあの子犬を見てないから仕方ないだろう。
今日はやけに疲れたが、精神的にはかなり元気だ。
明日も頑張れそう。
おやすみなさい。
DAY2:
キュートちゃん/D-02-107
コメント
2件
リンバスも見捨てられたも好きな私にはご褒美ですよコレグハッ(死)