「 ……ドイツがあなたで良かったと思う私も思います 、
皆さんが大好きです 。愛しています 。
私を連れ出してくれますから 、
私を 教えてくれますから 、
……お見苦しい所を見せてしまい申し訳ございません 、」
「 いや 、いいんだ 。
お前が正気になれないのは 、余裕が無いからだ。
余裕を作れば … 」
そのうち良くなると言いたいのでしょう 。
しかし、彼の目が一瞬だけ濁った水面のように暗くなった。
「 ぁ 、」この人 、本音を話していないのだ。
何故か分かった。私の本能がそう言っていた。
「 …… 申し訳ないばかりです 、」
気付かないふりしてまた孤独を感じて終わるのです。
気づかなければ 、この関係さえも崩れることはないでしょう 。
私は 、気づいてしまった 。だから、ふりをする。
私の背負う業だって 。
気付かないふりするのです 。
夜中 、毎晩のように私の四肢を引きちぎろうと引っ張り 、
私の上に乗り 、首を絞めて 、
毎晩の金縛りに気付かないふりをした 。
彼らの表情はいつだって 、恨みに染められていた 。
涙を流し 、皺を寄せ、『殺してやる』と呟いていた 。
「私の父を返せ」「私の兄様を」「私の息子」
「旦那を帰せ」「なぜ私が」「返せ返せ返せ返せ」
どうしてなんでしょうか 、?
唯一の楽しみのネットだって、何時でも私を恨む声が耐えなかった 。
世界の矛盾に耐えられなかった 。
世界の流れが早いのです 。ついていけない。
「 日本という国は他の国と比べて平和で安全 」
そううたわれたとしても、それは「制限」「束縛」の中で生きているだけであった 。
「日本はメンタルが他の国に比べて強い 。それなのに自殺率が4位 。それほどまでに辛い国なんだ。
なんでこんなにも世知辛い世の中なんだ。
どうしてなのか 。」
私だってわからないですよ、その人にしか 。
朝には出勤して、奇跡的に帰れた夕方 。
誰かの仕業であろう扉の貼り付けられている紙を破っては捨て、破っては捨ての夕方。
ネットで叩かれる夜 。
税金が高すぎて生きていけない 。フランスは自由があるのに日本では何故こんなにも自由がないのか。日本の政治が心配で仕方がない。しっかりしてよ。なんで政治はこれを許してるの 。化け物 。100年以上生きてるんだってよ。お主は化け物だ。人間の着ぐるみをきた化け物だ 。私たちを食べるつもりなんだ 。恐ろしや。恐ろしや 。コラ近づいては行けない 。封印するべきだ 。閉じ込めてしまえ 。閉じ込めろ閉じ込めろ閉じ込めろ。祖国様は何を知っているんですか!?私の何が分かるんですか!?父を亡くし 、夫を亡くし 、息子も亡くして、最後には私の腕でさえなくなった。貴方に何がわかるんですか。日本という国があるからこうなるんです!!あの時に攻撃しなければ私たちはまだ報われていたのに !!開国さえしなければ私たちは!!貴方の元に生まれてきて最悪です、貴方の元に生まれて来るんじゃなかった。貴方の元に生まれて来なければよかった 。根暗な国。どうしてこんなにもあの国とは違うの。国が滅んでしまえば 。私たちが死んだところで貴方にとっては細胞のひとつが消えたようなものでしょう?何も思わないでしょう。私たちを守ってくださるとそう言ってくれたのを信じてました。でも貴方は裏切るんですね。日本よ。もう諦めろ。降参せよ。国民の為に命を張って戦うと誓ってくださったくせに 、結局国民の命を奪っているのは貴方じゃないですか。貴方自身だったじゃないですか。
どれほどのものが血を流せば良くなるのですか。
名前を呼んでも呼んでも息子が返事をすることはなかったんです、貴方はそれを見つめるだけですか。
なんともないような表情で 。どうでもいいような顔して。貴方は笑うことと真顔な時しかないんですね。
あなたと生きてる年は違います。それはわかりますよ。ですが貴方は私たちの尊さを知らない。命の尊さを知らなさすぎます 。
貴方 … 価値ないですよ 、ほんとに 。
信じて貴方の元に生まれてきたのが間違ってた 。
化け物。化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物化け物 。
「なぜ私の息子を刺したりなんかッ 、
お国である貴方が 、祖国である貴方が何故ッ!?
どうしてですか 、何故ですか 、
この子の傷はもう治らない 、
貴方のようには戻らないんですよ!?
この子の将来を奪っておいてその謝罪はなんなんですか!?申し訳ありませんでしたとごめんなさいで済むと思っているのですか!?
切腹して詫びてください 、そのままもう二度とその顔を見せないでください 。
あなたなんて滅んでしまえばいいのです!!!!!
国民の敵です!!貴方なんて大嫌い !!!
人殺しッ 、人殺しぃぃぃぃ!!! 」
その後 、私は腹を切り 、両足を切り落とし 、首を吊り 、首を切り 、海で沈み 、自殺行為を繰り返した 。
だが 、私の体は逃がさなかった。死という逃げ道に。
「日本さん !!」
毎晩のように大阪さんは私を抱きしめた 。
血だらけになった着物見つめては涙を流した。
最終的に辿り着いた場所は 薬 だった 。
楽になれたんです 。視界が眩み 、正常しない頭 。
その瞬間だけが苦しさを消した 。
薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬薬
「 あはッ 、あははッ 、ははッ … ひひッ 、ふふ、ッ 、」
自室の床に倒れ込み 、天井が時計回りで回るのを笑いながら見つめた 。赤子のゆりかごに乗っているようで
何も考えることがないように思えて 、楽だった。
しかし 、薬をやるようになってからなのか 、
ミスが多くなり 、怒られ 、世間の目は更に厳しくなっていく中 、薬の量も比例して多くなった 。
「 日本さん 、もうやめてください 、」
泣きながら大阪さんに泣き着かれたのが心外だった。
私は国民の為に笑顔を作る 。
そのためには薬が必要で 、その為に 。
私はこんなことがしたかったのではない 。
コメント
8件
やばいほんとに泣けてきた
続きまってます!!!
めっちゃ好きです!続き待ってます!