テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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『疲れた日本さん』

第7話 - 第7話

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2024年07月23日

#ヘタリア

#本田菊

#本田病み中

#暗い

ここあちゃんよ ⌒ ②🍍𖠚

「やめてください、お願い、

貴方がそこまでする必要はないでしょう！？」

「離してください、」

「目を覚ましてください！！お願いですから、

他の奴らだってもう見てられへんのですわ！！

あなたが傷つけられて行く姿を見とうないんです！

目を覚ましてください！！日本さん！！」

肩を揺すぶっても彼は何も動揺せずへらへらと笑い天井を見上げているばかり。

あぁ。聞こえてへんわ、

「ｯ、菊さんｯ！！！菊さんｯ！！！！

しっかりしてぇや！！こっち見てや！！

大阪の方を見て！！！目を見てや！！！！｣

どんだけ叫んだって彼には届かない。

「 … ｯ、聞いてやぁ、、」

泣き崩れるも彼はこちらを見ることはなく口を開けたまま天井を見つめていた。

「こっち見てや、」

自分は日本さんを抱きしめて背中をさすることしか出来ひんくて、

日本さんの目の焦点がしっかり会うまで背中を撫でた。日本さんの目の下には深く黒い隈が出来ており、

今までどのような生活をしていたのかを物語っていた。

日本さんの部屋の周りにはロープや短刀、自殺道具が散りばめられていた。

唾を飲み込む。まさかと思い日本さんの着物を解き、

脱がせた　。

「 … 日本さん …… これ、」

冷や汗が背中を伝う。動脈を切り刻んで、

首の傷、跡、四肢を引きちぎった跡、

怖かった。2年間ジャングルの中で行方不明だったかのような体。

「… 日本さん、御飯食べるの好きやったやん、

なんでやねん、自分は、何も出来ひん、

情けないなぁ、ホンマにごめんなさい、

何も出来ひんくて、ごめんなさい、

知らんかった、ずっと、知らずにおった、」

謝っても彼からの返答が来ない。分かってんねん、

だって彼は、もう自分が知っとる日本さんちゃうもん

「目覚ましてや、」日本さんの体は冷たいなぁ、

氷のように冷たいわ。夏やから涼しく感じる。

アンタ、ただでさえ何考えとるか分からん顔なんに、

もっと分からんくなってどうすんねん、

察することも、気づくことも出来へんやないか。

辛いなら辛いって顔してや、

助けて欲しいなら助けて欲しいって顔してや。

様子がおかしくて見に行ってやっと分かんのは、

もう全てが遅いんや、

「 … 大阪さん？」

はっとした　。いつの間にか寝てしまってたんや。

「ほ、ホンマに（（」

なんで自分を抱きしめるんですか、

「 … ど、どないしたんですか？」

「大阪さん。そんな顔しないでください。

私は、大丈夫ですから　。

国ですし、怪我も全て治りますよ。

痛くないですから」

嘘や。全部嘘や。痛いくせに。

四肢が引きちぎれても再生するかもしれへん。

でもそれは形だけで　、痛みは消えへんやろ。

残るものは残るやろうし。自分はわかる。

「日本さん、質問してええですか？」

「はい。」

「日本さんは、この国が好きですか？」

少し時間を置いて、彼は「はい」と答えた。

「嘘やろ。アンタ、この国嫌いやろ、笑」

「いいえ。愛してますよ。」

「嘘や。好きやったら、愛しとったら、

アンタこんな体になってへんでしょう！？」

怒鳴りつけても彼は分からへんのに、

何考えてんねん、正座している彼の顔を見上げると笑わずに涙を流していた。

「何故ですか。私は、こんなにも愛しているんですよ、？

国民を、我が子を。

なのにどうしてですか、何故私はこんなにもｯ！！

…… 失礼しました、すみません、」

出た。アンタの持ってる本性。出せ。

出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ出せ

「ええんよ、言ってくれへん？

全部言うて。もう全部我慢せんでください。

思いのままにさらけ出してみ　。」

菊さんを知りたいんや。自分にできることがあるかもしれへん。

いや、ある。絶対あんねん。

「 …… ｯ … ぉ”えｯ、」

「菊さん、？」

彼は自分を突き放して口を抑えて吐いた。

「ぅ”ｯ、え”ｯ、ぉ”ぇ ” …… 」

「ど、どないしたん、日本さん、？」

背中をさすった手が震えている。その震えの原因は自分ではなく、日本さんのものだった。

日本さん … 自業自得やで。

アンタが薬なんか手を染めるからや、

国民のこと嫌いやからや。自分はこれだけ一緒におんのになんで隠すん、信頼してへんの？

こんなに長くずっと居んのに？

なんで？なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで

なんでなん … ？