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次々と流れてゆく景色
僕はぼんやりと眺めている
窓にはいくつもの水滴がついて
街の灯りを反射している
薄暗い夜空に
窓に写った車内が浮かぶ
隣で二人が話しているけど
僕は一人で外を見ている
窓についた雨水たちは
光に照らされて輝いているのに
見ている僕の心は
だんだんと締め付けられて
隣に座ってる二人は
明るく楽しそうにしているのに
聞いている僕の心は
少しずつ苦しくなっていく
誰かが照らすその光に
僕は気づくことができなかった
着々と過ぎてゆく時間
僕はぼんやりと過ごしている
窓にはいくつかの水滴が残り
街の灯りを反射している
真っ暗な夜空に
窓に写った車内が浮かぶ
隣の二人は笑っているけど
僕は一人で涙を拭った
窓についた雨水たちが
風に飛ばされ流れるように
僕の頬にも
ぽたぽたと水が流れて
隣に座ってる二人が
夜空の星を見ているように
僕は静かに
窓の雨を眺めている
僕の心に降る雨も
いつかこの窓に降る雨のように
虹を架けることができるなら
今は大切にしていたい
窓についてた雨水たちが
みんな飛ばされ輝いた時に
重たかった僕の心が
風に吹かれ軽くなった
隣に座ってる二人の
満足した笑顔の横で
暗かった僕の心が
光に照らされ輝いた
窓の外には
明るい世界が広がっている