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映画はとっくに終わっていて、画面は静かなエンドロールを流していた。
ふたりはベッドの上で寄り添いながら、
気づけば何度目か分からないキスを重ねていた。
みことの唇はほんのり熱を帯びて、
息が少しだけ甘く乱れている。
「……もう、どれくらいキスしてるんやろ……」
「足りない。」
「……なにが?」
「みこちゃんが。」
その言葉と同時に、すちはみことの頬を優しく撫で、 もう一度、深く、長いキスを重ねる。
ぴくっと肩を揺らしたみことは、 どこかとろけたような目で、すちを見上げる。
「……っ、そんな目で見ないで。……止まらなくなるから。」
「……止まらんくて、ええよ……?」
その一言に、空気が変わった。
すちは静かにみことをベッドへ押し倒し、
そっと額を重ねるようにして目を閉じた。
「ちゃんと、俺だけ見ててね。」
「うん……最初からずっと、すちくんだけ見てるよ。」
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すちはみことの瞳をじっと見つめながら、ゆっくりと体を重ねていく。
熱く絡み合う肌の感触に、みことの呼吸は荒くなり、胸が高鳴る。
「痛くない?」
すちの声は優しくもあり、支配的な様子でもある。
「うん……だいじょうぶ……すち、くん……」
その言葉に安心したすちは、さらにゆっくりと奥へと押し込んだ。
みことの体はすちの動きに合わせて震え、唇からは甘い吐息が漏れる。
「もう離さない。全部、俺のもの。」
二人の熱が重なり、時が止まったような感覚に包まれる。
すちの動きは徐々に力を増し、みことの体に深く刻まれていく。
「すち……くん……ああっ……!」
みことの声が震え、体が快感に包まれていく。
互いの体温が溶け合い、愛し合うその瞬間、二人は確かな絆を感じていた。
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カーテンの隙間から、やわらかな朝日が差し込んでくる。
すちの部屋のベッドには、絡まったままのふたりの姿。 みことはすちの胸元に顔をうずめたまま、かすかに寝息を立てていた。
「……起きてる?」
「ん……すっちー、起きてた……?」
「みこちゃんがずっとくっついてきてるから、寝返りも打てなかったや。」
「ご、ごめん……でも、気持ちよくて、離れたくなくて……」
「……俺も同じだよ。てか、離す気がない。」
すちはそっと腕をまわし、みことの背中をなぞるように撫でた。
「昨日、……大丈夫だった?」
「うん……痛いけど、平気。すちくんが優しかったから……」
「優しくなかった気もするけど。」
「……優しかったよ。」
ぽつりと返されたその一言が、すちの胸をじんわりと熱くさせる。
「ねぇ…好きって、何回でも言っていい?」
「……うん。いっぱい聞きたい。」
「好き。……大事にするよ。」
「……俺も、すちくんが好き。……だいすき。」
静かな朝、互いの鼓動を感じながら、
ふたりは何も言わずにまた目を閉じた。
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