もうちょっと、いやもっともっと一緒にいたい。こんなこと彼女に言ったらどう思われるんだろう。引かれるかな?いやいやうざいだろう。「どうしたの?」優しい彼女は帰り道にこう聞いてくる。「御免ね、なんでもないよ。」そっけなく返してしまう僕。君といると心拍数が上がって身体中が二酸化炭素でいっぱいになる。「やっぱりもうちょっと一緒にいたい。」あれ?僕今なんて言った?「え?」彼女の、莉奈の驚く声が聞こえる。これが夢なら、まるで泥沼のような夢なら良かったのに。身勝手だって思われただろうか。仕方ない。一緒にいたいと思ったんだから。僕の体中は二酸化炭素の代わりに不安でいっぱいになった。僕が雑誌のモデルのようなイケメンならいいだろうけど。あんな顔に生まれ変わりたいな。今そんなこと考えても仕方ないか。もしかしたら、いや、多分君の未来に僕はいないんだと思う。それでも僕は「もうちょっと一緒にいたい。」ああ言っちゃった。
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