お父さん、お母さん
高校生になったよ
いつからかな
まともに会話しなくなったの。
小学生の頃行った遊園地楽しかったね。
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でも、
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その頃から息苦しかった
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不自由な生活は送ってきたつもりは無いよ。
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でも、自分のいるべき場所はほんとにここで合ってるのかなって。
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第11話 シワシワなエプロン
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近所に有名なフクロウが居る。
夜になると鳴き出すフクロウ。
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自由でいいなぁ
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なんにも考えないで暮らしていけて
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そんな事を思っていたら
自分家の玄関前に着いていた。
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やたら緊張する。
でもわかって欲しい。
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お父さんお母さん、
今からちゃんと話すから。
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ギィィィ…ガチャン。
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葵『ただいま。』
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いつもより静かに開けたつもりがそれを裏切るように音を立てながら勢いよく閉まった。
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母「遅い。」
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葵「ごめんね、友達の家に行ってた」
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母はエプロン姿のまま全身をジロッと見つめてきた。
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母「あそ。で、何その荷物は」
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葵「あっ、、これなんだけど友達から貰ったもので、、、、」⠀ ⠀ ⠀
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母はゆっくりと紙袋に視線を向ける。
怖い。けど言うしかない。
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葵「こういうのやってみたいなって。こういの好きだから。」
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ハッキリと母の目を見て言った。
母なら分かってくれる。そう信じた。
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ギョロっとした目つきでこちらを睨む。
何言ってんの、あんた。みたいな目。
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母「こういうのね、やっぱり興味あったんだね。精一杯やってみれば」
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お母さん。本当に?
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葵「いいの…?」
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母「あんたの部屋見た。クローゼットの引き出しの上から二番目。あんなヘアアイロン買った覚えないし。」
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「もう子供じゃないもんね。これからは好きなように生きな。」
「したいこと我慢させててごめん」
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母から謝られるとは思ってなかった。
お母さん分かってくれてありがとう。
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母「ほら、パパには見つかん無いようにね。何言われるかわかんないから」
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うん。
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心のモヤが晴れた気がした。
いや、今は快晴だ。
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