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【俺はもう、大丈夫だヨ】
Episode.7 忘れていた『楽しかった』
《🎼🍍side》
校門を出たところで、こさめが大きく手を振った。
🎼☔️「なつくーん!!」
🎼🍍「おー」
いるまはその横で、ランドセルを背負い直しながら言う。
🎼📢「今日も真っ直ぐコースか?」
その言葉に、俺は一瞬だけ考えた。
最近は、ほとんどまっすぐ帰っていた。
友達と遊ぶ約束も、全部断っていた。
父さんの顔が浮かぶ。
今朝は、ちゃんと笑ってた。
咳もしてなかった。
……今日は、大丈夫かもしれない。
🎼🍍「…少しなら行ける。」
そう言うと、こさめが目を輝かせた。
🎼☔️「ほんと?!!公園行こうよ!久しぶり!!」
🎼🍍「バスケは?」
🎼📢「今日は休みだな」
俺が聞くと、いるまは頷きながらそう答えた。
🎼🍍「…じゃあ、少しだけな!」
俺は、そう言い聞かせるみたいに言った。
*
公園は、学校から少し離れたところにある。
ブランコと滑り台と、砂場だけの小さな公園。
🎼📢「うわ、なつ走るの遅くなってね?」
いるまが言って、いきなり走り出す。
🎼🍍「そんな訳ねーだろ!」
俺も、つられて走った。
久しぶりだった。
息が上がるほど走るのも、
声を出して笑うのも。
🎼☔️「なつくん、笑ってる」
こさめがぽつりと言う。
🎼🍍「…え?」
🎼☔️「なつくん、最近笑ってなかったから」
その言葉に、胸が少しだけ痛んだ。
でも、今は。
🎼🍍「そりゃ笑うだろ!」
そう言って、俺はまた走った。
ブランコに三人で乗って、
どこまで高くいけるか競争して、
砂場に線を引いて、変な陣取りゲームをした。
🎼☔️「なつくん!!それルール違う!」
🎼🍍「ちょっとくらい良いだろ!」
🎼📢「良くねぇよ!」
三人で言い合って、
結局、誰が勝ったのかも分からないまま終わった。
気づいたら、空が少しオレンジ色になっていた。
🎼☔️「あ、こさめ、そろそろ帰らなくちゃ」
こさめが言う。
俺は、胸の奥が少しだけきゅっとした。
──楽しかった。
友達といる時間が、
こんなに楽しいものだったなんて、
忘れてた。
🎼📢「なつ、また遊ぼうな」
いるまが、ランドセルを背負いながらそう言った。
🎼🍍「……おう!」
即答はできなかったけど、
ちゃんと返事はした。
*
帰り道、一人になった時、
少しだけ足を止めた。
笑ったせいで、
胸の奥が軽くなっている。
でも同時に、
急に不安が押し寄せる。
……父さん、大丈夫かな。
走り出した。
さっきまであんなに疲れていたのに、
今は、早く家に帰りたかった。
*
玄関を開けると、
中から、いつもの声がした。
🎼🍵「おかえり、ひまちゃん」
その声を聞いた瞬間、
胸の奥が、ふっと落ち着いた。
🎼🍍「ただいま!」
俺は、少しだけ照れながら答えた。
楽しかった。
ちゃんと、楽しかった。
その事実を、
心の奥にそっとしまう。
父さんのそばにいられる時間と、
友達と笑える時間。
どっちも、大事だって、
この日、少しだけ思えたから。
next.♡700
コメント
11件
知らないうちに笑顔が減っていたんだね…本人は気づいてないけど周りは気づきやすいもんね 声が出るほど笑って、思いっきり走って楽しい時間を思い出して、 それと同時に不安も出てきて、… 次も楽しみ!
やっぱ🍍くん笑えてなかったんだ...😭😭 🍵くんが心配ッ🥺🥺 続き楽しみにしてまッす(`・ω・´)ゞ
🍍くんが心から笑えているだけで十分なのよ…… 続き楽しみにしてるねん🫶🏻︎💕︎︎🙂🎐