「 チッ!!! 」
「 爆豪荒れてんぞ?何が原因だ? 」
「 緑谷クソビビってるけど大丈夫かな〜 」
「 昼食ってねぇとか? 」
「 悩み軽いなそれ。 」
冒頭で盛大に舌打ちをしたのは爆豪勝己。
普段から良く怒っているため、怒りの原因がわかるはずもなく、爆豪とよく一緒にいる爆豪派閥は爆豪から少し離れたところで爆豪を傍観していた。
また、爆豪と幼馴染の緑谷出久は前の席で怒っている爆豪にビビり散らかしている。
当の本人は誰にもわからないような怒りを抱えていた。
「( クソがっ!!あの先輩どこにいんだよ!!雄英行くっつってたじゃねぇか!! )」
あの先輩が誰を指すのかは知らないが、どうやら爆豪は先輩を探しているらしい。
見つかるといいね(にっこり)
目を80度に釣り上げて、爆豪は廊下に出た。
「 爆豪もう機嫌直った? 」
上鳴が少しおちゃらけたように問いかける。
爆豪はそんな上鳴に対して狂犬の顔で爆破する。
困ったことに幼馴染である緑谷でさえ爆豪の怒りの源がわからないため、下手に手をつけない方がいいだろう。
下手に手を出してしまうと上鳴のように爆破されてしまうかもしれない。
「 おい爆豪 」
「 あぁ!? 」
苛ついている爆豪に担任の相澤が声を掛ける。
次の授業の戦闘訓練で暴れてしまうと困るため、相澤はある人物を連れてきていた。
『 よぉ、バクゴー。 』
それが狼火だ。
あの後相澤は珍しく目を開いて狼火を問い詰めたのだ。
そこで爆豪は狼火の前では忠犬と化すという有力な情報(?)を得ることができた。
正直相澤は信じてなかったが、ものは試しという訳で狼火をここに連れてきたのだ。
それで本当に爆豪が落ち着くならば派閥が爆豪を宥める時間が省かれる。
「 なっ…!先輩!?今までどこにいたんすか!! 」
狼火に対し大きな声で捲し立てる爆豪に、相澤だけではなく爆豪派閥やクラスメイトまでもが爆豪を見て驚愕している。
「「「( 誰だあいつ!?!? )」」」
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