TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

遥

一覧ページ

「遥」のメインビジュアル

1 - 入学式-1-

♥

17

2025年02月19日

シェアするシェアする
報告する





桜の舞うあたたかな季節。

新しい制服、新しい鞄、新しい靴。

そんな季節に私たちは出会った。


「ぶえっくしょいっ」


あー。最悪。


桜の季節なんて、入学式ヒャッホー、高校デビューすんぞって感じの季節じゃん?


全然、余裕で花粉症。

マスクは外せない。鼻水ズビズビだし。勘弁してください。

桜道中央高等学校


校門に立派な文字で書かれた学校名。


目をこすりながら今日から通う、新しい学校の坂道を登ってゆく。


桜のにおいが…

花粉症のせいで感じられない。虫は多いし。


そして一つの掲示板の前に辿り着いた。


は「えーっと…名前..名前」

掲示板に貼り出されたクラス分けの紙に人が集まっている。

自分の名前を見つけようとみんな必死。


1-Aから順番に自分の名前がないかを探す。

1-B。そこに私の名前はあった。


島村はるか。


今日から誰も知らない、新しい世界。



不安と緊張、それから少しの楽しみな気持ちが私を覆った。

けれど、何故か足取りは軽かった。



・・・・・・・・



ガラガラ…

まだ新しいのか?そこそこに綺麗なドアをスライドさせてみた。


「ここかぁ」


早速、掲示板の案内通りの道順で教室にきたのだ。


1-B。そう書かれたクラスに。


ふふふ。今日から私は高校デビューだ。マスクだけど。ズビズビだけど。


席は当然出席番号順。


私は島村、だから

このへん?か?


キョロキョロと机を見渡す。


あれ、てか私今教室の真ん中付近で挙動不審になっている。

まずい。なんか見られてるし。


?「もしかして席わかんない?」


どこだよ、席。あ、黒板になにか張り出されてる。

あれかな?


?「おーい、無視?」


とんとん、と肩に誰かの手が触れる。


は「えっあっすみませんすみません、私ですか?」


そう。声をかけられていたのだ。

そんなことにも気づかずに1人席を考えていたのだ。


せっかく声かけてくれたのに…無視したみたいになっちゃって気分悪いよね、あー最悪初日からこんなだなんて…

と、ぐるぐる考えを巡らせている、と。

?「あ、大丈夫だよ、島村さん?かな?だったら僕たちの席の前だと思う!」


ん?

僕、たち…?


その男の子?は私に微笑んでくれた。


は「あの、たち?僕たち…とは?」


?「僕、白鳥雪斗って言うんよ。で、こっちが兄の白鳥蒼」


なにそれカッケー名前。

てか


は「兄?同じ苗字?同じ?双子?ん…え?」


澄んだ青い目が、2つ、いや、4つ。綺麗な白髪の隙間からこちらを見つめていた。






この作品はいかがでしたか?

17

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚