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ちょこ
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TOMATO
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それは少し曇っている涼しい日の事だった。
プルルルル
携帯が鳴り、ベッドに横になっていた少女は、寝ぼけながらも出る。
「もしも…」
「バカ!心配したじゃない!」
突然と、聞き慣れない切迫とした親友の声に彼女は何度か瞬きする。
とりあえず部屋の空気を入れ替えようと、彼女は窓のカーテンに近づく。
「何があったの?簡潔にお願い」
「小春…本当に何も聞いてないのね、良い?」
小春と呼ばれた彼女は、眠そうにあくびをしてカーテンを掴む。
「地球があと3分で滅亡するから、神らしき何かに超能力を授けられたの、全人類に」
小春はカーテンを開くと、マンションの道路前の人集りが騒いでいた。
炎を出す人や、動物に変化している人、信じられない光景に小春は呆けていると。
彼女の窓の向こう側に、空を飛ぶ人が通っていく。
「さ、3分だけ?」
この非現実的な光景が、より一層滅亡まで3分を現実的にしていた。
「厳密に言うとあと30秒ね、小春電話に出るのに大分掛かってたから」
「は?」
小春は電話を耳にかざし、信じられないように問いかける。
「いや待って、まだこの時点で何も始まってないけど?」
「…?」
親友は少しの間を置いてから「とにかく…」と続ける。
「最後に小春と話せて良かった、じゃあね、私の大切な…」
「えっ、待って!」
その時、大きな衝撃と共に部屋の窓ガラスが割れ、風圧に耐えれず携帯を放した瞬間、小春の目の前に瓦礫が飛び。
–初めて、時間が巻き戻る
「いやーッ!」
小春は息が乱れ、ベッドの布団を強く握っていた。
「じか、時間が…えっ」
今確かに小初は時間が巻き戻ったと確信した、何故ならそう言われたからだ。
「でも誰に?」
答えは決まっている、超能力を授けた神にだと、小初は嫌でも理解した。
プルルルル
電話がまた掛かると、小春は思わず後ろへと下がる。
唾を飲み、震えながら電話を手に取る。
「由貴ちゃん?もしもし…」
「小春!良かった、すぐ出てくれた」
小春の親友である由貴は、安堵した様に声を出す。
「ニュース見たよね?今から会えない?」
「えっ、近くに居るの?」
小春はベッドから飛び降り、何度も目を擦りながら慌てて着替え始める。
「小春の家には間に合わないけど、小春があの公園に走って行けば会えるかも」
小春は携帯を片手に、慌てて靴を履いていく。
何も分からない、分っちゃいない、由貴が言うままに動いているが、何をすれば良いのか分かっていない。
そんなことを考えながら小春は公園まで全力疾走した。
「由貴!会えた…」
「もう30秒前だけど」
2人は会った瞬間にお互いに駆け寄ってハグする。
「信じられないと思うけど、私ループしてる!」
「えっ…じゃあもう既に一回は滅亡してるの?」
察しの早い由貴に小春は首を縦に振って頷く。
「でも何がなんだか分からない、一回だけ死んだ、と思うんだけど…良く分からなくて…」
小春は言葉を口にする度に、涙を流していく、由貴は彼女を見て、優しく指で涙を拭き取る。
「じゃあお願いをして良い?」
彼女は小春をまた抱きしめる、慰めるように背中をさすると、少しだけ震える声で言う。
「きっと小春の能力は世界滅亡を回避する為なんだと思う、だから」
由貴は少しだけ離れて、小春の怯えた顔を見ると、ニコッと微笑む。
「小春は優柔不断だから、断言する、絶対に救って、親友のわがままとしてたさ」
小春は目を見開いた、信じられないけど信じるしか無い親友の言葉に、彼女は一息だけ吸う。
「任せて」
その瞬間に、公園の向こう側から爆発音し、一気に熱い光に包まれ。
–二回目
小春は目を開け、布団を勢いよく退かし、空気を入れ替えるために窓も戸惑いなく開ける。
「はぁ」
そして彼女が確信した事は一つ。
「面倒くさい事だぁ」
何もしなければ時間は進みまた戻る、何かをやったとして何も得られずにまた戻る。
絶対にその事の繰り返しになる、小春は鳴り止まぬ携帯を無視しながら、覗き込むように人々を見ていた。
「由貴出られなくてごめんね、でも、言われたから本気になる」
絶対に滅亡を止める事を。
コメント
1件
え、これめっちゃいい……! 冒頭の電話のテンポと、ループが一瞬で起きるスピード感がすごく刺さった。由貴が「絶対に救って、親友のわがままとして」って言い切るのが熱すぎるし、それに応えた小春が次周で「面倒くさい事だぁ」って切り替えるギャップ、めちゃ好き。展開が早くて引き込まれるし、次どうなるかめっちゃ気になる🔥 この先のループ遍歴も読ませてほしいわ。