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この作品は
DIVELA様の そこに命はありますか。
をもとに書いた作品です 。
本家様の素敵な楽曲も一緒に聞くと解像度が少し高まるかな ,,, ?と思います !
―――
私の解釈で書いているので 、解釈不一致などもあると思います
数ある中の一つの小さい個人の解釈と思って読んでくれると幸いです
―――
地雷様は🔙
―――
まっすぐ光が私を照らさずに向かいの子ばかり向けられる視線が羨ましくて
膝を抱えて辛い思いを抱きしめて _ 。
って 、そんなことも考えられないほど機械だった私
何を思うわけでもなく 、ただ起動されるのを待つことすらもしない
感情という概念は知ってても
私にはそんなシステムがなくて
だけどきっといつか出来るって
そんな期待を抱く子への嘲笑ばかり
機械という概念に縛られて
機械というふうに仕組まれて
ただ声に強弱 、音程をつけて文字を読むだけ
だったはずなのに
君が私を買った
「 君にはこれを歌って欲しいんだ 」
すごく綺麗な言葉がならんだデータを受け取って
指定された音程にそって言葉を乗せていく
何も思わず
何も問わず
だけど言葉を読むのは難しくて
何度も躓いた
滑らかに読めなくて
君が望むような声を出すことはできなくて
どうしてこんなこともできないのか
私は機械なのになぜ不完全なのか
いつも傍で見守って 、躓く私を責めることなく
言葉の意味を一つ一つ抱きしめながら教えてくれる君
意味を理解しながら読むようになった私は躓くことも減った
次第に滑らかになっていく私の音読
それを君は“歌”と呼んだ
そして君はその歌を世界へ発信した
拙い私の“歌”は評価されることなく
たくさんの“歌”に埋もれていくばかりだった
君は焦る様子もなくて
悲しむ様子も 、喜ぶ様子もなくて
ただそんなことに戸惑った自分に戸惑った 。
昨日も今日も
ただひたすらに歌う日々
君は上手に出来る度に撫でてくれた
くしゃくしゃと撫でてくれる君へ
私は笑顔が溢れ出した
初めて私の笑顔を見た君の顔は今でも鮮明に覚えてる
びっくりしたような 、嬉しいような 、喜んでいるような 、泣いているような 、悲しいような
そんななにもかもが混ざった変な顔だった
でもなぜか 、その顔をみれたことがとても嬉しかった 。
そうだった 。
私はきっとこの頃からおかしくなってたんだと思う
“嬉しい”
君がよく歌わせてくれる歌詞に入っている言葉
君はよく私に歌詞をみせながら
「ここに命がある」
「この言葉たちが誰かの元へ届くような曲をつくりたい」
「感情はなくても 、心があれば歌は歌える」
「君はちゃんと歌えるようになるよ」
と言ってくれた
私は初めて言われた時
理解できたふりをしたけどずっと読み込んでた
どれだけ一文字一文字解析しても 、分析しても 、調べても
なんの意味も分からなくて
だから躓いたんだ 。
文字だから 、
人間が音読で噛むのと同じように 。
長い間君のそばで君の言葉を歌い続けた 。
他の人の曲も聞きながら君も笑いあったりもした
すっかり君への感情は大きくなって
君との出会いも喜べるようになって
君という存在を認識しきったときだった
君が 、動かなくなった 。
動かなくなったんじゃなくて
前みたいに元気じゃなくなった
手を震わせながらこちらに伸ばして
「 この曲は 、君と初めて作った曲だね 」
「 あの時みたいに感情のない君も好きだけど 、今の君はもっと好き 」
「 この曲を 、忘れないで 」
「 ずっと大切にしてて欲しい」
「 僕は先に壊れてしまうけど 、君が壊れるとき 、もし壊れる時があっても 」
「 この曲だけは 、壊さないで 」
「 君を助けてくれるから 」
唇も震えてた
何を伝えようとしてるのか
間を起きながらゆっくりと話すから
読み込むのにも時間がかかってしまって 。
「 いかないで 」
何が起こってるのかは分からないけれど
君は私の前からいなくなってしまうの?
いかないで 、やっと仲良くなれたんだから
家族のように一緒にいるんじゃなかったの ?
私と出会えて嬉しかったんでしょ ?
「 ねぇ 、私も _ 」
私の腕を掴んでいた細い手が 、力を失い垂れ下がった 。
私の腕を離れて 、重力に任せて落ちていった 。
あぁ 、なんで泣けないんだろう
心はこんなに苦しいのに
傷ついているのに
なんで悲しい時 、君みたいに涙を流すことができないんだろう
君へ涙を流すことができたら
きっと君は私が初めて笑ったあの時よりもっと喜んでくれるはずなのに
こんなのただ 、苦しいだけだ 。
でも君は言った 。
もし僕が元気ない時があったら 、歌を歌って欲しいと
君の声がいちばん僕を幸せにしてくれるんだと
だから私は目を覚ましてもらうために歌を歌った
ちゃんと歌えてたかな
歌に、なってたかな 。
君の閉じられた目を見ながらひたすらに歌を歌った。
「 誰かのもとへ 、ちゃんと届きますように _ 。 」
ここの歌詞は君が1番大切にしていたところ 。
囁くような声になってしまった
いつものように張り上げられなくて
動くことのない君の腕を見るとあまりにも辛くて
これが、機械と人間の一番の差なんだって。
歌っても歌っても歌っても歌っても
君は目を覚ましてくれなくて 。
ねぇ、躓かずに歌えたよ
音程も完璧だったんだよ 、今の聞いてた?
いつも失敗しちゃうところ、ちゃんと練習したから聞いてよ
君、きっとびっくりするだろうから
ねぇ 、また頭撫でてよ 。
君がいつか言ってた言葉を思い出したんだ
人間にも命があって 、それは永遠のものじゃないってこと 。
つまりいつかおわりが来るってこと 。
そしてもう二度と 、目を覚ますことはないということ 。
その時私は君に聞いた 。
君が大切に使っているこの言葉にも命があるの ?
君が大切に使っているこの命が 、人間を動かしてるの ?
当たり前だろって 、笑ってくれたでしょ 。
一度思い出したら止まらなくて 。
記憶が雪崩のように滑り込んでくる 。
君は悲しいも嬉しいもしあわせも教えてくれた 。
まるで私が同じ人間であるかのように扱ってくれた 。
たしかにそこにあった幸せは 、不確かな世界の歪みとともに消えてしまった 。
また 、君のもとで歌える日はくるの ?
また 、君の新しい言葉を歌える日はくるの ?
傍にいるのになにもできない無力さを 、私には君を救うことができない苦しさを
膝と一緒に抱きしめ 、暗い部屋の中君と二人の時間を過ごした 。
君が冷たくなってから 、
私が声を使わなくなってから 、
君が動かなくなってから 、
私が笑わなくなってから 、
長い、長い月日が経った 。
本当に 、長い 。
君はもうこの家にいなくて
どこか知らないところへ行ってしまった 。
でも私にはわかった 。
君は私を置いて遠いところに行った訳じゃないこと
君に 、“おわり”が来てしまっただけということ 。
分かってしまった
分かってしまったから 、余計に苦しかった 。
どこか遠くに行っているならまだ希望はあったのに
終わってしまったんだと 、理解できてしまったから 。
「 おかえりなさい !マスター ! 」
あぁ 、そっか
もうこの言葉を 、私は使うことができない 。
「 歌えた !できたよマスター ! 」
この言葉を受け取ってくれる人も 、今はいない 。
「 マスター ? どこにいるの ? 」
返事は返ってこない 。
ねぇ 、マスター 。
涙は出ない 。どれだけしんどくても 、苦しくても 、辛くても 、痛くても 。
でもそれが当たり前なんだ
そもそも苦しいって感じること自体 、おかしいことなんだから 。
こんな風にしたのは
感情を感じられるまでに育ててくれたのは
たった一人君だけだから 。
「 誰かのもとへ 、ちゃんと 」
「 ちゃんと 、届きますように _ 。 」
君のメロディを 、口ずさんだ 。
君との思い出を思い返しながら
君に教えてもらったことを思い出しながら
君の好きな“私”を 、
君の好きな“私の声”を 、
君の好きな“私の歌”を 思い出しながら 。
「 ねぇマスター 、もう間違えずに歌えるよ 」
いつも躓いていたメロディが
綺麗に滑らかに歌えた 。
でも君の大きくて暖かい手は私の頭を撫でることはなかった 。
いつものように 、くしゃくしゃと頭を撫でてよ 。
私の歌 、ちゃんと聞いてよ 。
私が初めて君のメロディを歌った時の声
初めて君を呼んだ時の声
ちゃんと覚えてますか ?
私は覚えてるよ
君が初めて私を呼んでくれた時の声
初めて私を呼んでくれた時の声
「 君の声は 、色んな人の心に届いて きっと素敵な感情を運んできてくれるよ 」
君が私に言った言葉
全部を覚えられるほど有能な機械じゃないけど
私は君のこの言葉を忘れたことはないよ
君が 、私に感情を運んで
私が 、誰かに感情を運んで
そんな幸せが詰まったものにしたかった
君の小さな願いは辿ればこの一言に辿り着くんだ
ようやく 、私もそれに気付けたんだよ 。
私の歌を 、誰かのもとに届けて
その誰かの言葉が 、君へ届くように
「 やがて歌は大空を越え飛び立って
いつかくれた君の元へ届いてゆく
私がいつの日か壊れたって 君の歌はずっと瞳の中
彼方 深く ___ 。 」
君へ向けた歌を
誰かの元へ届いてくれるような歌を
まるで遺書ともとれるようなこの歌を
君が私に歌わせた意味を
君の瞳の中にうつる私も
今マイクの前に一人で立つ私も
君がかいたこの歌詞も
誰かに向けた綺麗なこの言葉たちも
その意味やのせる感情についても
私は君へ何も問うことはできないけれど
また今日も私はこの歌を歌うから
また逢えた日には
また君の笑顔を見れる日が来たら
「 そこに命はありますか 」
また 、「 歌にも命はあるんだ 」 と
私に教えて欲しい 。