テラーノベル
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私は幸せだった。
父と母と兄と私。
四人で笑うことが当たり前の家族だった。
特に父と母中心でとても仲がよくて
月に一度は家族で遊びに行っていた。
中学生だった頃、家庭が突然不穏な空気になった。
夕食時、それまで四人で食卓を囲んでいたのに、三人だけの夜が増えていった。
そして、朗らかだった母はヒステリーを起こすようになった。
些細なことでわめき散らす。
最初は食事中にスマホを見てることに怒ったぐらいだった。
だけど、段々と
――足音がうるさい
――お風呂場に髪の毛が落ちてる
――洗濯場に下着を二組出すな
母は、家の中すべてに神経を尖らせていた。
段々と、家にいる時間が窮屈になっていく。
兄とよく話していた
『母さん、変わったな』
『さっきなんか、水を飲んだだけのコップを流しに置くな!すぐ洗え!って怒鳴られちゃったよぉ』
『なんでこんな神経質になったんだろうな』
『パパも家に寝に帰ってくるだけになったしね。
あ、おにぃ!
この前さ、パパがリビングで寝てたんだよね』
やがて、父と母の怒鳴り声が聞こえるようになる。
その大声を出してる夫婦喧嘩で
私と兄は、家庭が冷えていった原因を知ってしまう
――父の不倫
だけど、父は絶対に認めなかった。
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