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僕の家は、ぼろぼろのアパートであまり他の家と比べたらそんなに綺麗じゃありません。
玄関の入り口にはゴミ収集に出し忘れたゴミ袋が何個も詰みあがっているし、床には黄色だったり赤だったりの封筒が
散らばっています。僕は封筒の中身を見たことはあまりありませんがきっと大方母に関係した事なんでしょう。
触らぬ神に祟りなしとも言えるかもしれないですね。
僕らは流れるように、自室に入りました。六畳一間の畳張りの和室で左には僕の机右には和真の机。
真ん中にはせんべいの様に薄い布団が二つ並べて置いてあり、そのほかは何もありません。
母が断捨離を僕らが離籍している間に全部捨ててしまうものだから、僕らは最低限守るものは机の
引き出しの中に入れて管理している生活を行っていました。
壁に掛けたハンガーに、真新しいカバーの掛かったぴかぴかの制服を和真が背伸びしながら掛けています。
「…なあ真優」
「なに?和真」
「俺さ、中学入ったらいじめられたりしないかな」
「どうして?大丈夫だよ」
「でも……なんか、不安でさ」
「そんな、大丈夫だって。和真はかっこいいし、それにいじめられるはずないよ」
「そうかな……うん。そうだよな。俺、真優がそう言うんなら大丈夫だな!」
和真はにこっと笑いました。その笑顔はどこかぎこちないものでした。僕は和真の不安を拭えたのでしょうか?それともただ気を遣っただけなのか。僕には分かりませんでした。
___ そんな生活が続いて、数か月が経ちました。