藤崎桜汰という人間の印象が、俺の中で大きく変わったのは高校に入ってからだ。
中学校までは、イルカみたいだなと思ってた。賢くて、愛嬌があって、芸で人を魅せる水族館の人気者。イルカの周りにはいつも人がいる。
ちなみに俺は、大水槽に入れられたその他大勢の魚たちのうちの一匹だ。いてもいなくても、誰も困りはしない。
そんな感じで、俺と藤崎は学校という小さな世界で交わることなく共存していた。
「これで全員、参加競技は決まったなー?」
黒板に書かれた球技大会の種目は、男子サッカー(8)、女子サッカー(8)、男子バスケ(5)、女子バスケ(5)、男女混合卓球(男子6・女子6)。
その横には()内の数字と同じだけ、生徒たちの名前が並んでいる。
「校庭や体育館を使って練習ができる時間はクラスごとに決まってるから、各競技で確認して他のクラスに迷惑かけないように。まあ、頑*************
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