テラーノベル
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「ミサイル着弾、確認!」アナウンスとともに、敵艦から炎が上がる。このゲームには誘爆というものがないため、攻撃を食らってすぐ轟沈ということはない。耐久値が四割ほどになった敵艦は、こちらに近づいてくる。そのうち、自動艦砲の射程に入り、攻撃を始めるも精度が悪いのかなかなか当たらない。距離が1kmを切った時、アラーム音が鳴り響いた。「敵艦からのミサイルロックオンを確認!来ます!」
その瞬間、微かな轟音が聞こえ、花火のように打ち上がったミサイルがこちらに飛んでくるのが見える。
「チャフ発射準備!」「駄目です、間に合いません!」まずい、被弾する。
「総員、衝撃に備え―!」全員が姿勢を低くし、覚悟を決めた時、凄まじい揺れと衝撃が走った―――
「⋯告、各部所被害報告!」「駄目です、武器系統応答しません!」「応急処置急げ!何としてでも延焼と武器系統を復帰させろ!」様々なブザーが鳴り響く中、乗組員による懸命の復旧作業が続いていた。今は、退避が最優先だ。
思ったよりも食らってしまった。咄嗟に回避行動を取って艦橋への直撃は避けられたものの、ミサイルの誘導装置とエンジンが衝撃によって故障し、味方に援護してもらいながら避難している。「エンジン、復旧しました!自力航行可能です!」
「自動艦砲復旧!戦闘行動取れます!」「ミサイルの状況は」「まだロックオンできません」
「このまま岩陰に隠れて復旧を続ける、友軍には戦闘に戻ってもらおう。」
岩陰で、ひっそりと耐久値とミサイルを復旧させることにした。