アメロシだよ、久しぶりだけど
地雷な人はお帰りなさんせ
「遊びに来たぞー」
玄関でそう言うと、すぐに気だるそうな返事がリビングから来た。
「帰れー…」
「はいじゃあお邪魔しマース」
「話聞け」だのなんとか言われたが、そんな言葉は聞いてないフリをして、俺は奴のいるリビングへ向かった。きっといつものだろうな…。
「…何してたんだよ」
「べーつに、なんでもね…」
ソファで酔っているそいつは、ロシアだった。
仲が良いわけではないが、俺よりも背がでかく物静かなところが何故か面白く感じ、よくからかっている。
奴は大酒飲みだ。よく蒸留酒の瓶片手に酔い潰れてるとこを見る。
「何だよ、俺に用かぁ? 」
ぼやぼやとした視線を俺に向ける。
「言っただろ?遊びに来ただけだよ」
「はぁ?そんなこと言ったのかぁ?聞いてねぇよ…」
「言った!」
「…はは、嘘だぁ」
これだから酔っ払いは嫌いなんだ。
「んー…」
奴はまたぼんやりと俺を見つめ、首をこっくりと傾げる。何がしたいんだ、コイツは…。
「あめりか」
そう舌っ足らずに俺の名前を呼ぶ。
「あ?何だよ…ってぇ?!」
突然俺の両頬に冷たい何かが引っ付く。
奴の両手だった。何が目的なんだよ。
「つ、めった…何だよ」
奴はそのまま、また俺の目をぼんやりと見つめる。そして、ふっと軽く笑った。
「子供体温め…」
そう呟くように言い、純粋な笑顔を見せた。
この時、奴が可愛らしいと思ってしまったのは秘密だ。顔が熱くなるのを感じたのもな。
「まーだ酔ってんのかよ、勘弁してくれ…」
俺はそう言って誤魔化すしかなかった。
「てかお前、さっき帰ってきたの?」
「んぁ?わかんね、多分…5時ぐらいに帰ってきた…んじゃね?」
現在の時刻は7時。この部屋には暖房もついてる。なのになんでそんなに冷たいんだよ。
「お前なんでそんな体温低いんだよ…」
「お前が熱すぎなんだよ。ははっ子供体温め…」
随分舌っ足らずな言動は治ってきた。酔いがさめかけているのかもな。
疲れた
続く
コメント
3件
ありがとございます!!(成仏)
今回アメロシっぽさ少なかった... ぼんやり書いてただけなんです...