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「ううん…」
天馬咲希は、森の中で目覚めた。
でも、現実とは思えないような森。ここはどこだろう。
「誰かいませんかー?」
ダメ元で叫んでみると、 誰が返事を返す。
「い、いまーす!今そっちに行きますね!」
どこかで聞いたことがあるような声だな…
そう思っていると、返事を返した人がこちらに来た。
「お待たせしました!…って、咲希ちゃん!?」
「えっ!?ほなちゃん!? 」
そう。咲希の目の前には、魔法使いのような姿をした、ほなちゃんこと望月穂波がいた。
「ほなちゃんもこの世界に来てたんだ!」
「うん…でも、ここどこなんだろう…」
「私も分からない… そうだ、とりあえず、この森林を出てみない?何か分かるかも」
「そうだね じゃあ、出口を探してみよう!」
咲希と穂波は森の出口を探し始めた。
日野森志歩はある草原で目覚めた。後ろには森林がある。
「…どこ、ここ」
とりあえず辺りを探索してみよう。と思った時、誰かが森林から出てくる。
「ふー…ようやく出られた…」
「疲れたー…でも、出れてよかったね、ほなちゃん!」
「そうだね!」
「えっ、咲希と穂波? 」
志歩は思わず声を出す。
「えっ?し、しほちゃん(志歩ちゃん)!?」
咲希と穂波が同時に声を出す。
「そう、志歩だよ。みんなもこの世界に来てたんだね」
「よかったー!ほなちゃんとしほちゃんがいれば安心だよ!」
咲希が志歩に抱きつきながら言うと、志歩は少しびっくりした後、少し微笑む。
「ねえ、一歌はいないの?」
志歩が尋ねると、咲希が慌てて答える。
「確かに!いっちゃんがいない!どこだろう!?ほなちゃん、見てない?」
「私も見てないな…一歌ちゃん、どこにいっちゃったんだろう…あれ?何か落ちてるね」
穂波が拾ったのは、一歌のペンだった。
「えっ…これって、いっちゃんのペン!?」
「っていうことは、一歌もこの世界に来てるってことかな?」
「そうかもしれないね 探してみよう!」
穂波はペンをポケットにしまい、咲希、志歩と一緒に森に背を向けて歩き始めようとしたその時、魔物が現れる。
「えっ!?な、なにあれ!?も、モンスター!?」
「ど、どうしよう志歩ちゃん…」
「逃げたい所だけど…逃げれなさそうな雰囲気だし…戦おう」
「た、戦う!?大丈夫かなぁ…」
「…咲希ちゃん、頑張ってみよう!」
魔物との戦闘が始まった。
魔物1が咲希に火炎弾を打つ。
「熱っ!よくもやってくれたなー!」
咲希が魔物1を蹴ると、魔物1があっけなく倒れた。
すると、咲希の目の前に文字が出てくる。咲希が見てみると、「咲希のレベルが2になりました!」と書いてある。
「…え?レベル?」
魔物2が穂波に土の塊を投げる。
「きゃっ!うう…ちょっと痛い…」
穂波が痛がっていると、また魔物2が土の塊を投げてくる。
それを避けながら、穂波が考える。
「どうしよう…なんとか魔物を倒さなきゃ…」
そう思った途端、どこからか魔法の杖が出てくる。
「えっ?何この杖…」
戸惑っている穂波に、魔物2が今度はさっきより大きい土の塊を投げてくる。
「お願い…どうにかなって!」
穂波が杖を振ると、杖から炎が出て、魔物2に向かって飛んでいく。
「や、やった!倒した…」
炎で魔物2が倒れると、穂波のところにも文字が出てくる。
「『穂波のレベルが2になりました!』?…何これ?」
魔物3が志歩を毒状態にする魔法をかけてきた。
「うっ…ど、どうしよう…このままじゃ…」
その時、志歩の手にフラスコと試験管が落ちてくる。
「わっ な、何こ れ…フラスコと試験管?実験しろってこと…?今はそんな暇はないのに…」
魔法3が今度は混乱状態する魔法をかけてこようとしている。
「も、もうやめて…こうなったら…このフラスコと試験管で…なんとか…」
志歩がフラスコと試験管を振ると、中に液体が溜まり、勝手に調合されて何かの液体になった。
「も、もうこの液体にかけるしかない…」
志歩が液体を飲むと、毒状態がたちまち治った。
「な、治った…毒を治す液体だったのかな… それより、この魔物を何とかしないと このフラスコと試験管に入ってる液体で何か作れないかな…」
すると、今度は黄色に輝く液体ができた。
「よし、これで…」
志歩が液体を魔物3にかけると、魔物を倒すことができた。すると、文字が出てくる。
「志歩のレベルが2になりました!」
えっ れ、レベル…?
「みんな、お疲れ様!魔物やっつけたね!」
「うん!大変だったよー!」
「ねえ、みんな 魔物を倒せたのは嬉しいんだけど、レベルって何?」
「レベル?…あ、そういえば私のとこに文字が出てたような…しほちゃんも出たの?」
「うん 穂波は?」
「私も出たよ!どういうことだろう…」
「うーん…まあ、レベルのことはまた後で!いっちゃんを探しに行こう!」
「うん また魔物が出るかもしれないし、気をつけて行こうね」
3人は一歌を探し始めた。