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今日は、中学の頃の同窓会。しょうじきかったるいけど、まぁ俺がいなきゃ始まんないだろうと迷わず出席の連絡を入れた。
懐かしい顔もいるが、正直、変わりすぎて誰だかわかんないな、これ
そんなことを思いつつも、俺は盛り上げ役だろうと、みんなをまとめ、若干ボケを挟みつつ会話をしていった。
みんな、5年前の思い出語りをしたり、最近の近況を聞いたりして、ちょくちょく盛り上がっている様子だ。
ふと、端のほうでスマホを眺めてるやつが目に入った
「お前はのまねーの?」
それとなく話しかけるが、返事がない。よく見るとイヤホンをつけているようだった。
軽く肩をたたく。
「…何か?」
振り向いた彼女の印象は、まず、美人。まつげが長くて、艶やかな髪を短くまとめている。
一瞬言葉が詰まる。
「あ、あぁいや、折角久しぶりで懐かしくなっちゃって、話せないかなって」
噓だ。こんな美人、クラスにいた覚えがない。こんな、俺のタイプど真ん中な女なんて…
「正気?」
彼女は、心底いぶかしげな表情でこちらを見ている。意外な反応だ。
噓でも見抜かれたんだろうか?
言葉が見つからずにいると今度は彼女のほうから
「いや、すまんなんでもない。…俺のこと覚えてるの?」
「えっなんだよ俺って」
思わず言葉が出た。