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ーーーー*放課後*
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最後のチャイムが鳴り終えた教室で、
俺はたった一人を待っている。
塚元は生徒会書記のため呼び出され中)
だるく疲れた体を机に乗せながら窓をじぃーっと見ていた。暇すぎる
「お前一人で何してる?」
教室のドアから声がした。
そいつは赤い髪を揺らしながらこちらに向かってくる。
「…!? びっくりしたー、りな かよ」
こいつは関倉りな(カンクラ リナ
中学からの付き合いで俺の唯一の友人。
天然でバカバスケ脳。
なぜかちょっとモテる。
「ひでーな!友達に向かってその言い方は!!」
「別にいいだろ、」
「で?誰待ってんの?」
「は?」
「ふふーん!それくらい分かるぞ!
こんな人のいない教室に一人でいることは誰かを待っていることだろう!!」
「へー、お前にしては感が当たるな」
「いやー、今日冴えてますわ!!✨️」
「はあ、」
俺は肘をつきながらだるそうに返した。
「で!で?誰誰??」
「え、塚元。」
「えー!?お前らって仲良かったん?」
「最近、かもな、絡みだしたの…」
「ふぇー、同クラでも分かんねぇーもんはあるんだなー」
「そんなに不思議か?アイツとつるんで」
「おー、不思議っつーか、意外?
だってあの”学園の王子様”だぜ??
そりゃ一般生徒Rと仲良いとか意外しかねぇじゃん!!」
「…お前失礼だな(笑」
そう笑いながら返すとりなの後ろから塚元がぬるっと出てきた。
「なに話してるの?」
「え?」
少し不機嫌そうな顔をした塚元が訪ねてくる。一瞬俺の肩がピクリと動く。
「えー、いや、友達…?」
「あ!どーも!関倉りなでーす!!
一応李雨の友達させてもらってまーす!!
てか王子とオレ同クラって知ってた?ねぇねぇ!!」
相変わらず空気読めねぇなあと思いながら塚元の顔を見ると、一瞬冷めたような表情が見えた。だが、俺が見てたのがバレたのかすぐさま笑顔へと変えた。
「王子?あぁ、そういえば女の子達から言われてたね、その変なあだ名(笑」
「(こいつ、笑ってんのか?)」
口は笑っている、でも瞳の奥を見ると、どこか濁った瞳をしていた。
元の灰色の瞳は見えないまま。
「あ!!そういえばオレ今日後輩に練習誘われてたんだ!!やべ!!じゃな!李雨また明日なー!! 」
「おー、(アイツ嵐みたいだな)」
そう思いながら笑って塚元の顔を見たら、元の顔に戻っていた。
…..元の顔、ってなんだよ。
「じゃあ、帰ろうか?(😊」
「あ、ああ。」
この表情は俺だけに見せるのか?
いや、違うだろう。
そう思いながら教室から出た。