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『episodes5 帰還』
【教室】
永「…!?」
東「戻り…ましたね」
?「…」
俺たちはさっきまでいた教室へと戻ってきた
もう数名は戻ってきているようで、その中にレイラの姿はなかった
伏「おかえり、生きて帰って来れてよかったね」
永「クソガキ…お前もバケモノ退治したのか?」
伏「もっちろん!吾郎は役立たずだったけど俺ともう一人で協力して倒したんだ!」
?「…役立たずで申し訳なかったですね」
永「…お前が吾郎?」
葉「あ、はい。吾輩は葉月吾郎と申します」
小説家なのだろうか、着物を着て片手には本を持っている
伏「そっちはどうだったの?」
永「こっちは…ロボ男が一人で倒してくれてな…」
伏「ふーん…まぁ、役立たずだったってことだね!」
永「悪かったな!役立たずで!」
その時
誰かが帰ってきた
姫「…」
有「…ふぇ…」
永「レイラ!…大丈夫か?」
帰ってきたレイラの服には黒い液体と赤い液体がこびりついていた
伏「…あれ?もう一人は?」
姫「…バケモノに…殺されちゃった」
永「…バケモノに?」
姫「うん…食べられちゃって…なんとかバケモノは倒せたんだけど…」
永「そんなことがあったのか…」
葉「…殺された方は本当に死ぬんですね」
伏「当たり前じゃん。バカなの?」
葉「あ、いや…てっきりここはバーチャル世界だと思っていたので」
伏「頭沸いてるね、覚醒剤きめてきた?」
葉「なんもきめてませんよ。」
姫「…」
東「そういえば…私たちは帰れないんですかね」
永「確かに…帰れる気配がない」
?「…帰れないよ。」
永「おっ、ロボ男」
?「…そのあだ名やめて欲しいな。」
永「じゃあまず名前を教えろよ」
望「…望。」
永「はいはい、よろしくな。ロボ男」
望「…」
東「そ、それより帰れないってどういうことですか?」
望「…ここでは最後の一人になるまで…終わらないんだよ。」
永「最後の一人?もっと詳しく教えろよ」
望「…まぁ、デスゲームものって大体そうじゃないの?」
永「適当かよ。」
【夜】
永「…意外と充実してるな」
ここでは廊下や外へ出られない代わりに、時間になったら飯が配給され
風呂やトイレは隣の教室へと繋がるドアから行ける
ただ布団がないから冷たい床で寝るしかない
永「…いいよなー、ロボ男は。上着を掛け布団代わりにできて…」
?「…」
永「…」
東「あの…まだ起きてますか?」
永「起きてる」
東「…その…今日はありがとうございました。きっと永井さんがいなければ死んでたと思います」
永「…俺は別になんもしてないよ。敵を倒したのはロボ男だし」
東「それでも…今日初めて神様以外を信じてみたいって思ったんです…」
永「…そうなの?」
東「はい…えっと…それを伝えたかっただけです…お、おやすみなさい!」
永「おやすみ」
東雲はそういうと照れくさそうに俺に背を向けた
俺も1時間後ぐらいに眠りについた