この作品はいかがでしたか?
208
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アテンション
・タヒネタ表現🈶
・女体化
・黒白
・小説のリメイク版?
『黒』 「白」
それでは、どぞー!
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「…ひま」
今日も病室に1人、女の子が横たわっています。
わずか数万人しかいない難病指定されている病気にかかった1人です。
「…でも、今日なんか来るって言っとったな、誰やろ」
今日はこの病室に、もう1人入院者が来るそうです。
どんな子かな、女の子かな、男の子かな? と、白髪の女の子は横たわりながら思っています。
「…て、なにうちは楽しみにしとるんや」
結局忘れられるんやから… と呟きました。
そう、この子は小さい頃からずっと入院しているから、この病室に来た子達と仲良くなっていました。
ですが、その子は退院すれば、女の子のことを忘れてしまいます。
「仲良くしたって、なんも意味ないんやから」
女の子は、今日も泣いていることを隠すために、布団の中に潜り込みます。
失礼します、と先生が一言。
『…はい、わかりました』
その後、男性の平均より高めの声をした、男性の声が聞こえました。
「…」
少し顔を布団から出すと、その男性と目が合いました。
「ぁ、」
『あ、よろしゅうな』
男性は、先程の先生と話していた時の冷静さはどこへ…? という程、元気な声で話し始めました。
「あ、よ、よろしく…」
久しぶりの相部屋なので、人見知りがでてしまいます。
『名前なんて言うん?』
「名前、白澄初兎って、いうんよ」
緊張が解けない女の子は、言葉が途切れ途切れになってしまいます。
『なるほどなぁ…』
『俺の名前は黒岩悠佑っていうんよ、改めてよろしゅう』
爽やかな笑顔で、女の子に手を差し出す。
まるで、握手をしようと言っているように。
「…よろしゅう、でも、仲良くする気は…ないからな」
初兎は、昔より素っ気ない態度で相手と接します。
理由は、相手と仲良くならないために。それと、 自分が寂しくならないために。
『え…まぁええわ、こっちから話しかけいくからな』
「…」
男の子は寂しそうな顔をしたあと、こっちからガツガツいくと言いました。
なんだか嫌な予感しかしないんやが… と、女の子は思うのでした。
『なぁ、初兎ってどこの学校なん?』
「…賽学園」
『あ、俺と一緒なんや〜 』
どこの学校に行っているかを聞いた男の子。
女の子は学校の名前を答えたとき、男の子は同じ学校でとても喜びました。
「え…でも、うち見かけたことないんやけど…」
女の子は疑問に思います。
『ん、学年は?』
「2年やけど」
『そりゃ見かけることないわ』
女の子が学年を答えたあと、男の子は少し笑いながら答えました。
『俺は3年、俺の方が先輩やな 』
「…そうですか」
『お、先輩って意識して敬語になったな? 』
「うるさいわ」
女の子は、少しウザったい先輩だけど、この人と喋るのは楽しいな と思うのでした。
時は流れ、1ヶ月後。
男の子が退院する日が近付いています。
「…悠くんって、いつ退院するん」
『えっとなぁ…予定としては今月の15日やな』
今日は2日。
あと残り、13日しかありません。
「ぁー、そうなんや」
少し強がった言い方をした女の子ですが、内心はとても悲しんでいます。
そう、女の子は男の子のことが好きなのです。
その気持ちを気づいたのは最近。
想いを伝えたい、だけど付き合ったとしても、もうすぐ自分は死んでしまう。
それなら告白をせず、今の関係のままでいようと思っていました。
『どうしたん?』
「いや、少し気になっただけや」
『そうか』
今日は、この会話だけで止まってしまいました。
今日はお見送りの日。
先生になんとか言って、送らせてもらうことにしました。
「それじゃ、忘れたりすんなや」
『おん、絶対毎日来るからな!』
その時の男の子の笑顔は、最初に出会ったときの笑顔だったといいます。
「…約束やで」
『ん、約束』
2人は、最初で最後の指切りをしました。
絶対に、忘れないことを。
男の子は、女の子のことを忘れず、毎日面会に来てくれていました。
今日はこんな出来事があった、今日はこんな悲しいことがあった、今学校はこんなことが起きている。
など、男の子は色々なお話をしてくれました。
女の子は聞くのを楽しみに、男の子は話すのを楽しみにしていました。
…ですが、そんな幸せな時間は、そう長くは続きませんでした。
『…初兎が、亡くなった…?』
突然男の子に、嘘のような信じられない事実が突きつけられました。
そう、ある日突然、女の子が亡くなったのです。
余命より、1ヶ月も早くに亡くなってしまいました。
女の子は男の子のいない所で、病気と戦っていました。
男の子に気づかれないよう、そっと陰で。
『そんなの、嘘ですよね、何かの、間違いですよね…?』
医者は黙って首を横に振ります。
医者も心が痛いですが、ここで嘘をついても仕方がありません。
現実を突きつけます。
亡くなったその子の名前は、白澄初兎。
亡くなったあとの姿は名前の通り、肌は兎のように白く澄み渡り、初恋をした女の子のような、そんな笑顔を薄くうかべていました。
『…綺麗やな、なんでもっと、早く言っとかんかったんやろ』
この男の子も、女の子と同じ気持ちをもっていました。
好き、という気持ちを。
そこから、何千万年という時が経ちました。
そこで、とある2人の男女が、ある病院で出逢います。
まるで、あの時の2人のように。
「…こんにちは」
『こんにちは』
女の子の名前は、白華初兎。
名前の通り、肌が兎のように白く、華やかな子で、初恋をした乙女の女の子です。
男の子の名前は、黒猪悠佑。
名前の通り、髪は黒く勇ましく、猪のようにかっこいい姿で、どこまでも続くような歌声をもっていて、人を助ける優しい人男の子です。
そんな二人は、また今世でも逢います。
「…うち、貴方に逢いたかった気がするんや」
少し涙目になりながら、女の子は男の子に言います。
『俺も、そんな気がする』
そんな男の子は、女の子を優しく見つめながら答えます。
2人は、何千万年、何億年、何十億年と先でも、きっと出逢う2人です。
何百年、何千万年、何億年先の未来でも。
Fin
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こちら、〈一生愛すよ〉のリメイク版的なものとなっております!
何億年先でも出逢う、ロマンチックすぎますね(
それでは、おつあいでしたー!
なう(2024/10/19 23:38:07)
誤字がありましたので直しました!
コメント
2件
こういうの大好きだっ✨(ハ◯ス) ロマンチックどころじゃないよ!!!もう涙腺が…、😇 くっ…幸せになれよ…! てゆーかめっちゃナチュラルだけど苗字と掛け合わせるのがち神じゃないですか…、!!生まれ変わって苗字変わっても、それに合わせててなんかもうほんとにエモいなぁ…😭(語彙力) 毎日通ってる黒さん紳士かよ…!!! もう全てが大好きだ✨