Episode 9.6『朝焼けのシーツの中で』~日帝視点~
……痛い。
けれど、それ以上に――身体が熱い。
「ん、……ぅ、……」
微かに首を振りながら目を開けると、
視界の隅に映るのは、アメリカの寝顔だった。
(なんで……俺、こんな……)
昨夜の記憶が断片的に蘇ってきて、
顔が熱くなった。
耳を舐められて、
何度も何度も名前を呼ばれて――
奥まで、深く、何度も貫かれて。
「っ……馬鹿……米帝の、ばか……」
枕に顔を埋めた。
腰が、思うように動かない。
シーツに触れるだけで、痺れるような感覚が走る。
「……俺、どんな声出してたんだろう……」
猫耳も、途中から隠すの諦めて――
アメリカに甘えるように撫でられて、
もっと欲しいって、素直に求めて。
(最低だ、俺……っ)
けれど、その最低な夜が、
とんでもなく甘くて、心まで満たされたのも事実で――
「ん……日帝ちゃん?」
不意に、アメリカが目を開けた。
寝起きでぼんやりしているのに、
その瞳が、真っ直ぐに俺だけを見つめてくる。
「……動けない?ごめん、俺……ちょっと、やりすぎたかも」
「……ちょっとどころじゃねぇよ、米帝……」
思わず睨むと、アメリカが困ったように笑って、
俺の額にそっとキスを落とす。
「大丈夫、今日はもう……ずっとこうしてよう?」
「っ……うるさい、ばか……」
でも、
この腕の中が、
やけに落ち着くのはなんでだろう。
猫耳はもう隠さず、
彼の胸に顔をうずめて、
静かにまぶたを閉じた。
コメント
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うん、馬鹿スコ