💙「え……朝?」
🤍「朝ですよ♡俺もめっちゃ寝ちゃった、あと30分で迎えの車が来るんだって」
💙「あと30分」
呆然とする俺をよそに、ラウは服をバッグに詰めなおしていく。
🤍「ねぇ翔太くん、俺すごい楽しかった。また仕事の後とかご飯食べに来て?ご馳走するね」
💙「うん…」
顔を洗って歯磨きをして、鏡に映った自分を見る。
セットしている時間は多分もうない。
俺は洗面所を飛び出し、座って荷物を整理していたラウに飛びついた。
🤍「わっ」
💙「ラウ、俺やってなかった事ある」
🤍「うん?」
面と向かって言うのは恥ずかしいけど、背中になら言えそうだ。
💙「あのさ。式の時、誓いのキス…無理って言ったけど、今無理じゃない」
🤍「翔太くん」
💙「俺ら、夫婦だったんだろ。でも、俺のせいで誓ってないし……この企画でやるべきだったこと、ちゃんと全部やり…じゃなくて、お前とだったら、キス…してもいい」
言うだけ言ったら力が抜けてしまった。
ずるずる背中から落ちた俺にラウが向き直る。
🤍「うん、嬉しい」
そう言って俺の髪を指で梳くと、ラウの胸にそっと収められて抱き合う。
少しそのままで、身体を離して見つめ合い、ラウの綺麗な顔が近付いてきて目を閉じたのと同じくらいのタイミングで唇が重なった。
💙「俺…ラウのこと、好き…」
🤍「ほんと?俺も好きになっちゃって。イベントハイかなって思ったけど、何度考えてもずっと一緒にいたいって答えにしかならなかったんだよね 」
驚くほど素直に思いを伝える事ができ、両思いだということもわかり。もう一度キスしようとした所でインターホンが鳴った。
ラウは『次のデートですればいいよね』と俺の唇に指で触れてウインクした。
それから、会社では変わらず『村上』『渡辺さん』で、外では『ラウ』『翔太くん』。
ただ、外で頻繁に会うようになったので会社の人に付き合ってるのがバレ始めた。
俺はハッキリ物を言うタイプで社内も敵の方が多いくらいだけど、聞かれるとラウがはっきり『お付き合いしてます♡俺の一目惚れで〜』と話すので、一匹狼が大型犬の子犬に懐かれて絆されたみたいな見方をされている。
そしてラウと付き合い出してから俺が一際綺麗になったという噂もあるが、ラウが俺を自分好みにスタイリングするからだ。
悪い気はしないしラウが楽しそうなので好きにさせている。ただ、宮舘からは『翔太が人生を村上任せにして堕落してる』と呆れられている。
❤️「まぁ、あの企画を景品にした俺も片棒担いでるようなもんだけど。本当に恋に落ちる人、多いんだって。2人が幸せそうで良かったよ」
💙「まぁ…うん」
❤️「ふふ、照れないでよ。あとやっとくから、早く行ってあげな」
💙「ん、悪い。お疲れ」
🤍「渡辺さん♡お疲れ様です」
💙「お疲れ。今日は何食べるの?」
🤍「ガレット♡」
今日も並んで歩きながら、人間どこで出会いがあるかわからんもんだな、なんて思うのだった。
終
コメント
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可愛い〜〜!しょっぴーが可愛いのに男の子してて、ラウがかっこよくて最高です🥹💓純粋に読み物としてもめちゃくちゃ楽しめました😍
ラウが素敵すぎて しょっぴーがかわいい🤍💙
しょっぴーって内面5歳だから、しょっぴー目線だといつも相手をイケメンで大人にするんだなあと思った。 しょっぴーの好きが大きくなるよね💙それも可愛いんだけど。 しょっぴーを可愛い可愛い言わせたい←欲深wwwww