「僕は誰にも会えないなぁと思いながら長い廊下を歩いてたんです。そしたら、十字路の真ん中にsvさんがいるのを見つけたんです。しばらく見ているとsvさんは誰かに向かって手を振ったんです。だから、僕はもう1人、人がいるんだと思ってsvさんともう1人に会いに行こうと走り出したんです。そしたら、svさんに向かって何かが飛んできて、svさんはそのまま…。」no兄の声が震えている。きっとそれだけ、悲しくて苦しかったんだろう。「何かが飛んできた?その何かって?」yan君が顔を真っ青にしながら聞く。確かに、svさんの遺体にはなにも刺さってない。人狼が矢を抜いたのか?いや、ちょっと待て。人狼は矢を持っていないはずだ。どう言う事だ?マニュアルにだって剣しか持っていないと、書かれている。もしかして、剣を投げたのか?なんでも貫通する剣だと書いてあったしsvさんの背中を貫通して落ちたとしたら簡単に剣を拾うこともできる。「ねぇ、no兄」「なんですか?mf君」「svさんが倒れたのと同時に金属が地面に叩きつけられる音はしなかった?」「いや、してなかったと思います。」そうなったら、可能性は二つだ。no兄が焦りすぎて聞こえなかったのか、人狼が矢を持っているのか。水狼さんを見ると目が合った。そしてニヤッと笑うと人差し指を唇に当てシーというポーズをした。俺は青ざめた。「mf君変なとこ見て青ざめてどうしたの?」とhr君が聞く。「ううん、なんでもない」バラしたら殺されそうで怖いので作り笑いをする。全員が犯人は誰だと黙りこくる中「とりあえず、白確を絞り出していこう」dnが口火を切った。「えっと、jppは騎士だから白」yan君が呟く。「urさんも探偵なので白ですね。」naさんもyan君に続く。それだけか?no兄は言わないで欲しいと言われたから隠すつもりだけど…。「なんで、2人しか白確できへんねん!」ttnが叫び出す。「いやでもsvさんが殺されたと言う事はsvさんは狂人だとしても白だよ」jppがフォローをする。十一人中三人。no兄とhr君も合わせると五人。つまり後俺を含めての六人の中に人狼はいるわけだ。「まぁ、とりあえずあとの八人を監視しながらまた、人狼を探そう。ここにいてもただ時間が過ぎるだけだし。」etさんが言う。「確かにそうだな」urも頷く。「じゃ、じゃあとりあえず解散。犯人が分かったらすぐに俺かurに言うように」jppが解散の合図を出す。全員がまたばらけだす。俺もまた、何か証拠がないか探しにいこうとすると「ねぇmf君」とhr君が俺の手を掴んだ。今から証拠を集めに行こうとしてるのに、なんで邪魔するかな?「何?」俺が不機嫌な顔で返事をすると…。「さっき、なんで青ざめた顔をしたの。あの時mf君は何を考えていたの?」「は…?お前、それを知ると命が危ないぞ?」教えちゃダメだと思い、掴まれた腕を振り払う。「でも、教えて欲しい!mf君ひとりに命の危険をおわせるわけにはいかない」hr君がまた俺の手を掴みまっすぐな瞳を向けてきた。さすがにそこまで真剣なら教えないのも悪いと思った。「わかったよ、じゃあ人のいないところで…」「うん、わかった」教えるからには本気で教える。もう命の危険とかどうでもいい。hr君がそこまで知りたいなら俺は本気で教える。そう誓った。