mf君の後をついていく。もしかしたらmf君が人狼で俺は殺されるんじゃないかと少し冷や汗が出て心臓もバクバクしだしたが「ついていく」と言った以上引き返すことはできない。
俺の名前はhr。メンバーからは羊王子と呼ばれている。実際は王族でも何でもないと思うのだが…。
「ここらへんでいいかな」mf君が小さい溜息をつく。確かにここは別館の空き教室と思われる場所だ。あんまり人も来なさそう。「それで、なんで青ざめた顔していたの?」俺が問いかけると、「hr君はさ、おかしいと思わなかった?」と言われた。おかしい?何がおかしいんだ?「ごめん…ちょっと何言っているのかさっぱり…」「hr君マニュアル持ってる?」マニュアル…確かズボンの後ろポケットに入れといたような…。「これのこと?」俺はポケットから、マニュアルを取り出しmf君に見せる。「そうそれ」このマニュアルとmf君が青ざめたのになんの関係が?「マニュアルにはさ、人狼の持ってる武器なんて書いてある?」マニュアルを開き見直してみると「剣」とちゃんと書いてあった。「剣って書いてある…」「じゃあさ、no兄はさsvさんはどうやって殺されたって言ってた?」「何かが飛んできて…みたいな?」飛んでくる…?なんでだ?剣しか持ってないはずじゃ…?「気づいた?」mf君が少し深刻そうな顔をする。コクッと頷く。「人狼は弓を持っている?」俺が恐る恐る聞くと「たぶん…。水狼さんが俺と目があった時にニマッて笑ったんだ。だからたぶん俺の予想はあっていると思ってるんだけど…」息が詰まる。声が出なくなる。人狼は弓を持っているのか⁉︎「言うなよ。言ったら人狼か水狼さんに殺されるかもしれない」「うん、わかった」と言いたかったが、びっくりしすぎて声が出ないのでうなずいた。秘密はさすがに守る。「さすが、羊王子かっこいいな」最後の最後でいじるな!「おいっ!なんだ⁉︎羊王子って!」「ははっごめんってじゃあバイバイ。くれぐれも気をつけてね。誰かこの会話見てるかもしれないから」「うん、バイバイ」mf君笑っているけど心の中ではとても怖がっているんだろうな。mf君とても怖がりだから…。俺が話を聞くことでmf君の心が少しでも軽くなったらいいな…。
俺が歩いているとno兄とetさんが話しているのが聞こえた。俺も一緒に話そうと思ったが、no兄の役職がうんたらかんたらって言っていたから、俺が行くと話してくれなさそうだと思い陰で聞くことにした。
俺の名前はdn狐と人間のハーフ!狐って可愛いよね~!
「どう?もう一人占えた?」etさんがno兄に言う。知らなかった。no兄は占い師だったんだ。ということはもう一人白確が増えた。「はい、占えたのですが…」no兄が声を詰まらせる。「jppさんが白って…」no兄は期待を裏切ったようで申し訳ないという顔をしている。「そっか…」etさんの顔は見えないのでどんな表情をしているのかはわからないが、明らかにさっきより声のトーンが下がったので落ち込んでいるのだろう。まぁ、それもそのはず、jppは探偵だ。さっきの会議でわかった。つまり、もう一人の白確にはいたらなかった。「また占えたら話します。あと先ほど話した時にも言いましたが絶対に、僕が占い師だといわないでくださいね」no兄がくぎを刺す。「わかってるよ、ただdnにはバレちゃったかな?」etさんが俺のほうを見て言う。「ふぇ!なんでバレた⁉」思わず大きな声を出してしまう。「人狼のゲーム始まってから、なんか殺されるのが怖くって気配とかいろいろな感覚研ぎ澄まされちゃってさ」etさんが笑うが結構怖い。「あのぉ…」no兄が俺に向かって話しかける。「なぁに?」「etさんにも言いましたが僕の役職あまり言わないでください」「うん、了解!」俺が勢いよく返事をすると「ありがとうございます、じゃあお願いします」そういうとno兄は「それでは」と言いどこかへ行ってしまった。