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すると、誰かが部室に入ってくる。
「 んお、宵世だ。どーしたの? 」
「 あ、スマホ忘れ行っちゃってて…あ、あと話、ちょっと聞こえちゃったんですけど、燕帝山高校。
やばいですよ。一年も曲者ぞろいです。 」
「 え、なんでそんなに宵世は詳しいの…? 」
少し眠気のあった渋谷の顔に少し光が差す。
「 そりゃ、情報集めも戦略作るのには必要ですし。 」
「 な、なるほど… 」
「 じゃあさ、分かる範囲で良いんだけど情報、なんか教えて欲しいなぁ… 」
渋谷は分析力もある。そしてそれを試合に生かす力も兼ね備えている。
それを分かっているからこそ、伏見は情報を集める。
「 …わかりました。基本情報は全員分把握しています。それに、親戚が居ますし。 」
「 え、なにそれ。スパイじゃん。 」
「 渋谷さん、きっと違います… 」
そして三人共椅子に座る。
「 まず主将。ミドルブロッカー浅原康生。
上背があるのでそもそものブロックが高いです。壁の意識をきっと作らせるためでしょう。 」
「 うん。それで、他は? 」
「 夜桜三守。控えセッターですが三年です。サーブが特殊です。 」
「 ほへぇ…サーブね… 」
「 あとは弓空紺と矢野輝は二人ともポジションは違うもの、パワー系です。 」
「 パワー系か…やだね、 」
「 あと三年は箕井垣五木。この人はそもそものスパイクの威力がやばいです。 」
「 え、実力派じゃん… 」
「 そうですね…あとは二年に華虎学園中等部に居た努力家セッター豊岡漱、
あとベストリベロ賞を取ってる、木萩行がいます。 」
「 やっぱ、えぐいね… 」
「 それに一年生も割と粒ぞろいですね。永久中学の節直哉。葉楓中学、音島きい。
コエイド学園中等部、石井謙信。って感じで結構実力ありそうですよ。 」
「 すご…ってそんなことより、よくこんなに情報集めたね。
伏見ちゃんはホント敵に回したくないよ…雀鉢来れて良かった… 」
「 ですね…宵世も凄いけど、スタメン、
それ以外でもこの雀鉢高校に居るってだけでもすごい事なんだなって…感じます。 」
「 ふふ、和泉も伏見ちゃんも、皆とバレー出来て俺、嬉しいよ。皆良い人たちだし 」
くすって笑う渋谷を見ているとどうも此方まで微笑みが浮かぶ。
「 そうですね…! 」
和泉はぱっつんに切られた前髪を揺らして笑う。
「 そうですね、僕も皆さんと練習は楽しいです。 」
伏見も艶のある白い髪を揺らして綺麗に伸びた睫毛を動かす。
我らが雀鉢高校、主将。渋谷篤は部内で一番明るく、一番努力を惜しまない人だった。
伏見 宵世 ふしみ よいせ
ポジション:セッター
背番号:11
身長:174.1
体重:66.6
誕生日:12月11日
クラス:2年
好物:春雨の酢の物
最近の悩み:情報収集システムを開発したい。