──ある日、僕が家に帰った時の話。
この日は、お母さんとお父さんは仕事で、家には僕一人。
最近はこんな日が多く続いているが、小学五年生ということもあり、大丈夫と思われているらしい。が、
おかげで彼氏のだいくんと遊びに行くことができるので、僕からしたら良いことでしかない。
「今日も遊びに行こーっと」
靴を脱いで、ランドセルをそこら辺に投げ捨てる。そして、いつもの荷物(バッグ)と家の鍵を持って、僕は家を再び出ようと靴を履き始めた。
その時のこと──。
バサッという何かが落ちる音が聞こえて、僕は視線を音の方に向ける。そこにあったのは一冊の本とマッサージ器具のようなもの。
お母さんの部屋の前の棚に置いてあったから、お母さんのものだろうと思い、「しょうがないなあ」と軽く笑って、僕は靴を脱ぎ捨ててその本とマッサージ器具を手に取った。
「ん?これって──」
本の表紙を見てみれば、お母さんが大好きなBLというやつで、男の人達が裸で抱き合っている。
多分、BLというのは、僕がだいくんと、男の子と付き合ったり、男の子同士で付き合ったりすることを言うのかもしれない。
「だから、お母さんはだいくんと付き合ったって言った時、あんなに喜んでたんだ」
そうこうしている内に、首に掛けていた携帯が鳴り、僕は慌てて本とマッサージ器具をバッグの中に入れて、電話に出ながら家を出た。
────それから、いつもの公園。
僕が呼吸を整えながら、だいくんの元に行くと、スマホでゲームをしていたようで、必死に指を使って遊んでいる。そんな所も可愛くて、付き合ってよかったなと実感できた。
「あ、ゆうくん遅いよ。電話も出るの遅かったし」
むぅと唇を尖らせながら、頬を膨らませるだいくん。僕は「ごめんごめん」と吹き出すように笑って、だいくんと笑い合う。
「あ、そうだ。今日は良い物持ってきたんだ~」
この公園には人もいなく、だいくんにもBLというものを見せてあげよう。と僕はバッグから本を取り出す。その時、一緒にマッサージ器具も出てきた。
「何?本?」
だいくんはそれを見て、首を傾げ、その本を手に取って、軽くページをめくる。マッサージ器具には興味も示さない。
「…………」
黙り込むだいくんの顔を見つめれば、顔が赤くなっており、息を呑む様子が見て取れる。何かあったのだろうかと、僕もその本に目を移してみれば────。
「えっ!?」
なんと、その本の内容は、男の人同士で、Hなことをしているもので、お尻を叩いて気持ち良さそうにしたり、目隠し、首を絞めたりして、痛そうなのに、気持ち良さそうな感じだった。
しかも、その絵にはマッサージ器具も移っていて、僕達が想像もしないような使い方をしている。
「……ねえ、ゆうくん」
「な、なに?だいくん……」
絵から目が離せない中、だいくんは僕に声を掛けて、自分の片手を股の真ん中、何か尖っているものを苦しそうに抑え始めた。
その時、だいくんは息を荒くしており、だいくんの見たこともないような顔に僕の股間も尖り、ズボン越しからでも目立たせる。
「なんか、ちんちん、おかしいの……!」
そう言った瞬間、だいくんはズボンを脱ぎ、僕を押し倒す。地面はコンクリートで、トイレ前だったけど、だいくんが置いていた荷物があり、枕になって、僕の頭を守った。
「だ、だいくん……?えっちなことって、大きくなったらじゃないとだ──んっ!?」
「んーっ!」
思わぬ行動に焦りを感じていると、僕とだいくんの唇が重なり、出てきた言葉がだいくんの口の中に吸い込まれている。
すると、僕の股間も苦しくなってきて、抵抗しないまま、僕もズボンを脱ぐ。
「誰も、来ないよね……?」
「うん、毎日、ここら辺は僕達だけじゃん」
だいくんがキスを解いたと同時に僕に確認を取り、僕が答えるのを確認すると、近くに落としていたマッサージ器具を取って、スイッチを入れた。
すると、ウィーンという回転音を鳴らして、僕の性器に近付ける。
そして──────
「わっ゛─ぁっ─────!?」
とんでもない快感が性器を伝い、体が跳ね上がった。それと同時にか、それより前からか、僕の息も荒くなっている。
「あっ゛──!?まっ、てぇっ……!なんか、来るよぉ────……」
何が起こっているのか、わからない。僕の性器の棒の中から、何かが込み上げてくる感じがして、お漏らししちゃうのではと急いでマッサージ器具を動かそうとする。
が、だいくんがその手を握り、マッサージ器具を動かそうとしない。
それだけでなく、だいくんの顔を見れば、ゾクゾクしているのか。目が大きく見開いていた。
「なぁ……だ、だめぇ──だい、くぅぁぁ゛ぁぁぁぁっ!」
僕は我慢できず、その場で白い何かが吹き出す。勢いのあまり、だいくんの顔に掛かるが、それをペロッと舐めて、僕のお尻の穴にだいくんの性器を入れ込んでくる。
「だ、だいくん……?そこ、お尻い゛ぃっっ…………!」
──痛い。痛い。痛い。
ズブズブ、ズブズブ入ってくる。のに──
なんか、気持ち良いー……。
「ゆうくん、ごめんね」
次の瞬間には──。
ヌチュ、ジュプッ、パチュという音が鳴り響き、何か、固まりのようなものに当たる感覚がある。と思えば────
「ぁぁぁぁぁぁあっ──!」
快感の潮が体を満たし、何も出ないのに性器がビクビクと動いていた。
「はあ……はあ……」
こんなの、知らない。えっちって、こんなに気持ち良いんだ。だけど、疲れたなあ。
「一旦、休憩しよっ゛!?」
流石にもう無理。そう思っていると、だいくんが僕の首を絞めて、腰を大きく振る。
「い゛っ……!痛い、痛いよ、だいくん……!」
あまりの痛みに思わず涙目。やめてほしいと意思を表しているのに、だいくんはそれを無視するどころか、笑顔で腰を振り続けていた。
「ひっ……!」
──怖い、怖い、痛い、痛いよお。
自分の中の悲鳴が、だいくんには伝わらない。どうして?嫌だ。嫌だ、嫌だ。そのはずなのに。
「んぁっ……//」
──気持ち良い。気付けば、そう思うようになってきていた。
苦しいのも、痛いのも、悲しいのも、全部気持ち良い。
今、だいくんの愛が伝わってきている。
そう思うと、更に気持ち良く感じた。
「ゆ、くん……!ゆうくん……❤︎」
ハアハア、ハアハア。
誰もいないから、荒い息だけが響く。それが、誰かに聞かれているんじゃないか。
そう思うと、また気持ち良くなる。
「だい、くん……すきぃ、だいすきぃ……❤︎」
痛いのも、気持ち良いのも、だいくんも、全部、大好き。知らなかった。こんなに幸せな気分になれるものが、この世に存在するだなんて。
「僕も、すき!すきだよぉ……ゆうくん❤︎」
その時、だいくんのちんちんがビクビクと唸る。それが、コリコリとした気持ち良い部分に当たり、僕のちんちんからも、少量の何かが込み上げてくるのが伝わってきた。
「僕もう、らめぇぇ……///」
「ぼ、僕もぉ……//」
来る。来る。来る。来る。来る!
そう思っていると、熱い液体が僕のお尻の中をビクビクという振動と共に流れ込んでくる。
「あっぁぁぁ゛❤︎」
──気持ち良い。気持ち良い。
「すき、好き、大好き、愛してるよぉ」
お互いに続く荒い息づかいの中、愛を伝える。
「僕も、すき、だいすき、愛してる……❤︎」
──もう、帰りたくない。もう、離れたくない。繋がったままが良い。
それをだいくんに伝えたら、その後も、空が暗くなった後も、ずっとずっと、僕にだいくんは愛を伝えてくれた。
──本当に本当に『愛してるよ。だいくん❤︎』
コメント
2件
( '-' )スゥーッ⤴︎ 最高すぎます………!!! ありがとうございます! 美味しかったです!