テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#御本人様とは一切関係ありません
現世くるり ◤ ペア画なう ◢
2,118
凪
480
現世くるり ◤ ペア画なう ◢
20
らび
98,295
#SnowMan
「」せりふ ()こころ
桃 視点 .
六奏学園の校門前に、百瀬家の黒い高級外車が静かに止まった。
すぐに運転席のドアが開き、俺の執事であり護衛でもある、なつが後部座席のドアを開けてくれる。
「らん、到着したよ」
「ん、ありがとなつ」
車から降りると、朝の光が俺の髪を照らした。
俺の髪は前髪だけがピンクで、他は黒髪という少し変わった色をしている。
なつはそんな俺の髪をいつも「綺麗だね」って褒めてくれる。
なつ自身も、金髪の毛先だけを赤く染めていて、執事らしくない派手な見た目だ。
でも、俺が「なつに似合ってる」と言ってからは、ずっとその髪型を気に入ってくれている。
校舎へ向かう俺の斜め後ろを、なつが音もなくついてくる。
高校三年生。
俺たちは同じクラスだ。
忙しくて滅多に家に帰ってこない両親が、俺の安全のためにとなつを同じ学校に通わせることを許可してくれた。
「らん、おはよう!」
「百瀬くん、今日の課題やった?」
教室に入った瞬間、クラスメイトたちがどっと俺の席に集まってきた。
百瀬家という家柄のせいもあるけれど、みんながこうして親しく話しかけてくれるのは純粋に嬉しい。
「おはよう!課題?やったよ~。難しかったよね」
俺が笑顔でみんなに応えていると、背後に立つなつの気配が、急にツンと冷たくなるのが分かった。
なつは笑顔で壁際に美しく立っているけれど、その綺麗な瞳は、一切笑っていない。
なつの金髪と赤の毛先が、不機嫌そうに小さく揺れている。
(あ……なつ、また怒ってる……?)
幼い頃からずっと一緒にいるから、俺にはすぐに分かる。
なつは俺が他の人と仲良く話していると、すぐにこうして機嫌を悪くしてしまうのだ。
特に、俺の机に肘をついて話しかけてきた佐藤くんに向けるなつの視線は、もはや恐怖を感じるほど冷徹だった。
「なぁ百瀬、今日の放課後さ、駅前にできた新しいカフェ行かない? 女子たちも誘ってさ」
「えっ、カフェ? 楽しそうだね、俺――」
俺が返事をしきる前に、なつがすっと俺の前に一歩踏み出した。
佐藤くんを冷たい目で見下ろしながら、完璧に丁寧な声で遮る。
「申し訳ありません、佐藤様。本日の放課後は、らんの家庭教師の講義が詰まっております。当主としての教養を深める大切な時間ですので、お誘いはお断りさせていただきます」
その声には、有無を言わせない圧倒的な威圧感がこもっていた。
佐藤くんはあからさまに顔を引き攣らせて、「あ、あはは……そっか。じゃあまた今度な!」と、逃げるように離れていってしまった。
周りにいたみんなも、なつの放つ冷気におびえて自分の席に戻っていく。
チャイムが鳴り、静かになった教室で、俺は困ってなつを見上げた。
「……なつ、今日の放課後、家庭教師の予定なんて入ってたっけ?」
「ううん、嘘だよ」
なつは周囲に聞こえない声で、平然と言い放った。
俺だけに向けられるタメ口は、低くて、どこか甘い。
「らんは俺以外の人間と遊ぶ必要ないでしょ?放課後はまっすぐ家に帰って、俺とお茶しよう。らんの好きなタルト、用意してあるから」
そんな独占欲を隠そうともしないなつに、俺は少し拗ねたくなってしまった。
だって、せっかく誘ってもらったのに、嘘をついてまで断るなんて強引すぎる。
「も~……なつはまたそうやって嘘つくんだから」
俺はわざと頬を膨らませて、ふいっと前を向いた。
教科書を開きながら、わざと背中で「怒ってるからね」というアピールをしてみる。
だけど、すぐに後悔した。
俺が背を向けた瞬間、後ろにいるなつの気配が、痛いほど張り詰めたのが伝わってきたからだ。
なつは怒っているんじゃない。
俺に拒絶されたと思って、ものすごく傷ついて、不安がっている。
九歳の時、餓死しかけていたなつを拾ったあの日から、なつの根底には「らんに捨てられるかもしれない」という深い恐怖があることを、俺は知っている。
(どうしよう……。またなつを不安にさせちゃったな。早く機嫌を直してもらわなきゃ……)
授業中、先生の声が遠くへ流れていく。
俺の頭の中は、斜め後ろに座っているなつのことでいっぱいだった。
放課後になったら、なんて言ってなつの機嫌を直そう。
俺はノートの端っこに、小さなため息と一緒に、なつの機嫌をどう直すか考えていた。
【れ】
episode . 1 end__
六 奏 使 う と T4xi DЯiver 出 て く る の あ ~ し だ け ?
は ~ と 200 お ね が い し ま す っ
ば い ち ゃ ! !
コメント
9件
独占欲っていいよね~ 赫百っていいよね~ くるり様って神様だよね~ あとタメ口にしてもいいですか?
🌾失っ もぉてぇてぇの過剰摂取☆ 独占欲って、いいよな。 主従関係も、いいよな。 なんかもう、いいよな。(?) くるちゃの書く表現が好きすぎるんだよぉぉぉぉ(泣 次回も楽しみっっっ
わあ〜〜第2話、めっちゃ良かった!!✨ なつの独占欲ヤバすぎでしょ!!🤭💕「らんは俺以外の人間と遊ぶ必要ない」って平然嘘ついてカフェの誘い断るとか、執事なのにドSじゃん…!でもその後、背中向けただけで傷つく繊細さも持っててギャップ萌えが止まらない…😭💖 赫くんも気遣いの塊で、授業中ずっとなつのこと考えてるのエモすぎる…!主従関係なのに一歩間違えたら共依存みたいなこの距離感、めちゃくちゃ好きですくるりさん…!!続きすぐ読みたいです🥺💕