いざ車から降りてみると、やっぱり緊張した
「康二がインターホン押してよ、」
「えぇ…分かった」
手が震えてインターホンが押せない私に変わって康二が押す
ピンポーン、という機械音が聞こえてくるとガチャとドアが開いた
「○…○…!?」
「お邪魔しま、す」
玄関で靴を脱ぎ、廊下に足を踏み入れる。
いつも当たり前にしてきたことなのに、それすらも忘れそうだった
自分の部屋に行き、スーツを取って引き返すと強ばった顔の龍太が立っていた
「○○…あのさ」
「なに、?」
「ほんっとにごめん!!」
私から言い出そうと思っていた言葉を龍太から言ってくれた
「なん…で私の事避けたの……?」
「それは…」
突然モゴモゴしだした龍太に康二がため息をつく
「正直に言ったらどうなん?ゲームのデータが消えたって。」
「あっ!ちょ、!!」
「早く言わないのが悪いんや」
「ど、どういうこと……?」
「携帯、水に落ちたけど普通に使えてたんやけどな…?
後から確認したらゲームのデータだけ消えてて……。。」
「いやいや、それだけじゃないやろ笑」
「え…?」
康二の話を聞くと…、、
データが消えて私にどういう顔をしていいか分からなくなって、通勤時間をずらした。
そして、そんな自分に情けなくなって私のミスに感情的になる。
その後に康二と2人で、資料を作り直しているのに嫉妬して話さなくなった。
、、ということらしい。
「だから、こんな俺とは別れたほうが…」
「……最っ低!!」
「ごめん。」
「別れたいなんて誰が言った!?」
「え、?」
「私は龍太と別れたいなんて1回も思ったことないよ?!
すぐ拗ねるところとか、面倒見がいいところとか全部大好きなの!
話せなくて怖かったけど、何より心配だったから…!!
…それに携帯落としたのは私だし。仲直りしよ……?」
「○○…こんな俺でいいの?」
「大好きだよ」
「俺と付き合ってくれる?」
「もう付き合ってるよ。」
「……ほんまにごめん、もう絶対離さないから」
「私だってー!!笑笑」
なんて会話をしていると、呆れた声が聞こえてきた
「お二人さーん。俺のこと忘れてませんかー?」
そこには、やれやれといった顔で私たちを見ている康二がいた
たくさん迷惑をかけた同期であり、何より1番頼れる親友でもある。
「こんな甘々カップル見てられへんわ〜笑
あんな会話するなら俺がいない所でやれ!!笑笑」
「「本当にお世話になりましたっ!」」
「はいはい、バカップルさんたち遅刻するで」
場の雰囲気を明るくしてくれる、康二には感謝しかない
……最初から最後まで康二に頼っちゃったなぁ。
でもおかげで、どんな龍太も大好きになりました。笑笑
2人ともいつもありがとう、これからもよろしくね。
コメント
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あぁ…どうしよう……龍太くんが可愛い笑笑