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「由紀ちゃ~ん!おはよー!」
「千佳ちゃん、おはよう。あれ?なんか今日はご機嫌?」
「そうなの!わかる!?」
千佳ちゃんはいつも元気いっぱいだけど、今朝は見るからに機嫌がいい。
「実はね、昨日お兄ちゃんに抱っこしてもらったんだ♪」
え?抱っこ?それだけ?ちょっと気が抜けたけど…これはもうちょっと聞いて欲しそうかな…
「そうなんだ!よかったね。私も抱っこしてもらった時、すごく甘えられた気がしたんだ。いいよね、抱っこ」
「ん~あたしは特別なんとも思わなかったけど、まぁいつも通りだめって言われなかったからね」
あら?抱っこ自体はなんとも思ってないんだ。
兄弟だもんね。受け入れてもらえただけで満足なのかな?
…それ以上はもちろんしてないよね。
「千佳ちゃんはいっつもお兄さんに甘えられてるからじゃない?(笑)本当に優しいお兄さんで羨ましいな」
「ふふん、そうでしょ?由妃ちゃんもまた甘えたくなったら、妹2号としていつでも来ていいからね」
また…会って…お兄さんとまたすることはあるのかな?
千佳ちゃん抜きで会うことはないだろうし…
会って何かするとしたら、 やっぱりまた体育がある日に宿題をしに行って、千佳ちゃんが寝てる隙に…
「由妃ちゃん、由妃ちゃん!」
「えっ?なに?」
「なんかすごい考え込んでたけど大丈夫?」
あっ私…千佳ちゃんを忘れて考え込んじゃうなんて…
「ううん、ごめん。大丈夫」
「そう?」
「ねぇ千佳ちゃん、お兄さんていつもおうちにいるの?」
「ん?大学が終わったら大体いると思うよ。でも火、金はバイトしてる日があるみたい」
バイト…してるんだ。じゃあ、月水木で、え~と午後に体育があるのは…木曜日。あ、今日…
「由妃ちゃん?」
あっ、また考えちゃった。
「う、うん。ねぇ千佳ちゃん、今日の放課後はなにか予定ある?」
「え?ないけど?」
「今日、また一緒に宿題しない?」
「あ、早速うち来る?」
「うん。千佳ちゃんのお話聞いてたらお兄さんの顔が見たくなっちゃった」
「いいよ~やった!今日の宿題はもう終わったようなもんね!」
「任せてよ(笑)千佳ちゃんが寝てたって宿題終わるからね」
「やったー!」
またお兄さんに会える。もしかしたらまた…
ふふ
お兄さん、驚くかな?
また甘えさせてくれるかな?
もちろん先に宿題をしなきゃ。そうすればきっと偉いって頭を撫でてくれるはず。
それから抱っこ…してもらって…
本当の妹とはしちゃいけないことを…私ならしてあげられるんだから…
「由紀ちゃん、由紀ちゃん?」
「あっ」
「もう、さっきから時々ぼうっとしてどうしたの?体調がよくないなら残念だけど、本当に残念だけど宿題するのまた今度にする?」
千佳ちゃんが本当に残念そうな顔をして言う。
「ううん、大丈夫!ちょっと考えごとしてただけなの!大丈夫だから…」
いけないいけない。考え始めると止まらなくなっちゃう。
まだまだ今から午前の四時間があって、五時間目の体育と六時間目の数学。みんなからは魔の木曜日って言われてる時間割。
そうだ、体育では千佳ちゃんに大活躍してもらわなきゃ。
おうちに帰ったらお勉強を始めたら、思わずお昼寝したくなっちゃうように…ふふ