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…正直、行くのが怖い、嫌すぎる。
だってさ、これ敵地に自ら行くみたいな
ものだよ?誰だって嫌じゃん…。
「うぅ…泣きたい…」
俺はそう言いながらとぼとぼ…と
歩を進めた。
「…」
そして駅に着いた俺は駅のホームで
ぼーっとしながら電車を待っていた。
正直、この道を引き返したかった。
でも周りの人や弟達に迷惑をかけたく
なかった。だからもう引き返せない。
もう会社に行くしかなくなった。
「あぁ…最悪だ…」
俺はつい今の気持ちを声に出して
しまった。しかもめっちゃ低い声で…
そして電車に乗り、会社がある駅に
向かっていた。その間に俺はスマホで
思い出の写真をみていた。それしか
やることがなかったからだ。
まだ幼いハヤテとハヤセ、ハヤテの
高校卒業の写真、弟達と行った時の
遊園地の写真…それらを1人で電車で
見ていた。勿論周りからの目がとにかく
刺さった。いや、気のせいだと
思うよね。けど、もうめっちゃ辛い。
泣く。今すぐ泣きたい。
もう泣いて良いですか?
俺は会社がある駅で電車から降りた。
ここからが俺がマジで嫌すぎる。
目立つとかするからめっちゃ嫌。
以前、俺が試しに変装しても声とかで
同僚とかにバレた。本当になんで?
もう逆になんか怖くなってきた。
嫌われたい俺にとっては周りから
好かれやすいのが本当に嫌すぎる。
もう…叫びたい、泣きたい…
そんなことを思いながら俺はついに
会社の前に来てしまった。
もう帰りたいし、無断欠勤したい。
それくらい会社が嫌すぎる。
そんなことを思いながら俺は会社の前に
棒立ちに立っていた。俺は思った。
入りたくない、泣きたい、叫びたい、
帰りたい。そして会社の周りがかなり
騒がしくなってきた時の事だった。
「あっ、ハヤトさん!」
俺の耳に明るい声が響いた。