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ゼロディヴィジョンの活動が世間に露見してから数週間。
神城 蓮の身には、想像以上の圧力がかかっていた。上層部は彼の行動を問題視し、内部告発によって神城は警察から外されることとなった。
「……これが、正義を貫いた代償か」
神城は制服を脱ぎ、警察手帳を胸ポケットに押し込む。
冷静な表情の裏で、心の奥に燃える怒りと決意が静かに膨らんでいた。
黒瀬 鷹真も、神城の決断を知り、黙って拳を握る。
「……一緒に戦える場所は、もうここにはないのか」
その沈黙の中には、仲間としての信頼と、戦う覚悟が混ざっていた。
氷室 悠真は、神城のもとへ通信を送る。
「神城、無理はするな……だが、情報解析と支援は続ける」
離れた場所からも、氷室は冷静に、しかし心から仲間を支える意思を示す。
神城は静かに頷く。
「ありがとう、氷室。俺は一人で進む。だが、裏ゼロの真実は必ず暴く」
都市の夜景を見下ろし、神城は過去の事件を思い出す。
亡き相棒・霧島 修平の顔、ゼロディヴィジョンの仲間たち、そして裏ゼロの影――全てが彼の行動を突き動かす。
警察の外に立った瞬間、彼は単独の戦士となった。
だが、その瞳には恐怖はなく、ただ一つの決意が映し出されていた。
「裏ゼロ……俺は絶対に、お前たちを許さない」
夜風が髪を揺らす中、神城の孤独な戦いが、今、幕を開けた。