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大聖堂で女神様の終えたリオたちは、すでに王城に戻ってきていた。
リンドウは明日からの狩りの情報を教えてもらうべく情報収集のため、冒険者ギルド支部に行くつもりだったが、早く帰ってガチャりたいリオのわがままで、後回しになった。
なんともリンドウはリオに甘いのである。
部屋に着いたリオは、一刻も早くガチャりたいので、ララは別室で待ってもらうことにした。部屋の中には、リオ、リンドウ、ゼータの3人だけで秘密のガチャタイム突入。
レインボーメダルを使う時がやってきた!
リオ:「リンドウ。ついにレインボーだね!」
リンドウ:「変なのじゃなければいいけどね。」
ゼータ:「兄ちゃん、レインボーって何?」
リオ:「すぐにわかるから、見ててよ。
すごいことが起きるはず!
じゃあ、行っちゃいますか!」
マイ・ガチャ!
巨大カードガチャマシンが現れた!
いつもより大きく感じる。
リオ:「うわー!緊張する〜!」
リンドウ:「たしかにね。誰が来るのかしら。」
リオは貨幣投入口にレインボーメダルを投入した。今までタップしたことのない1回ボタンが虹色に光ってる。
すでに虹カード確定のサインだ。
これをタップするとURカードが出てくるんだよね。心臓がバクバクなんだけど。
はぁ。ちょっと深呼吸して落ち着こう。
スーハー。スーハー。
よし!頼みますよ!
リオは虹色に光ったボタンをタップした!
リンドウとゼータもその様子をじっと眺めている。
カードが虹色のエフェクトと共に舞い上がり、裏向きに着地。
いつものエフェクトとは雲泥の差。
そして間違いなく虹色カード。
リンドウの時以来の虹に興奮がピークになっている。
リオ:「来たーーーーー!!」
リンドウ:「うふふ。リオってガチャになると性格変わるわね。」
リオ:「はい、すごく興奮してます。
何が出るかなー!」
リオは気合を込めて、虹色カードをタップした!
カードは表に返って、従者の姿をした内容が現れる。
UR:カゲロウ・モモチ
リンドウ:「なるほどね。」
リオ:「やったー!」
カードの図柄には隠密と思われる容姿の女性が描かれていた。ショートカットでリンドウとは全く違うタイプの女性である。
早速、この従者を召喚するためにカードを使用した。
ボン!
カゲロウ:「ふう。あんたが主やね。
うちはクノイチのカゲロウ・モモチ。
カゲロウって呼んでな。
よろしゅう頼みます。」
リオ:「リオです。よろしくお願いします。」
リンドウ:「私はリンドウよ。
同じリオの従者よ。よろしく。」
ゼータ:「ゼータだよ。」
カゲロウ:「うん。だいたいのことはわかってるから大丈夫やわ。リンドウがサムライで、うちがクノイチでいい感じやん。リオも可愛いしナイスやわ。ゼータもよろしゅうな。」
リオ:「カゲロウのクノイチって何ですか?」
リンドウ:「クノイチっていうのは、女の忍者のことよ。
隠密行動が得意なのよ。」
カゲロウ:「そうや。リンドウもジパング出身やったね。
そういうことやし、諜報活動とかはまかしときや。しかもサムライほどやないけど、戦闘もそこそこできるし大丈夫やさかいな。」
なんか、リンドウとは違ってすごく明るいタイプみたい。とにかく、いい人そうで良かった。
リオ:「クノイチってそういうのなんですね。
ジパングってそんな服装が普通なんですか?
リンドウとちょっと似てますよね。」
カゲロウ:「そやな。これも和装の一種やな。
中は網状になってるんやで。
鎖帷子って言って防御に優れてるし、第一萌えるやろ。ほれ見てみい。」
カゲロウは上の着物をはだけさせて、中の鎖帷子を見せてきた。網状なので、中が裸で丸見えなんですけどー!
リンドウ:「ちょっと。カゲロウ。中が丸見えよ。」
カゲロウ:「かまへんよ。リオは主やさかいにな。
誰にでも見せるわけやないから。」
リオはいきなりカゲロウの体を見て、ちょっとモゾモゾした気持ちになっている。
リオ:「はい。見ました。大丈夫です。」
カゲロウ:「なんや、リオはこういうの慣れてないんか?
リンドウにいろいろ教えてもらってないんか?」
リンドウ:「カゲロウ。やめなさい。」
カゲロウ:「へえ。そうなんや。そやったら、リオも成人になったんやし、うちがいろいろ教えてあげんといかんなぁ。」
リンドウ:「大丈夫よ。まだ早いわ。そういうことも時が来たら私が教えるから。余計なことはしないでよ。」
カゲロウ:「まあ、こういうのは早いもん勝ちやしな。
これもガチャの従者の役目ってもんやで。
萌え萌え設定は無視できんかなぁ。」
ちょっと、会話についていけないけど、何か教えてくれることがあるらしい。
リオ:「リンドウ。よくわかってないんだけど、教えてくれることがあるんだったら、教えて欲しいんだけど。もう、僕も成人になったし、大丈夫だよ。」
リンドウ:「そ、そうね。そろそろ、そういうことも覚えないとね。じゃ、じゃあ、今晩教えるから。」
カゲロウ:「なんや。リンドウもそういうことには奥手なんやな。遠慮せんでもうちに任せとけばいいのに。」
リンドウ:「カゲロウは黙ってなさい。」
カゲロウ:「はいはい。まあ、従者になったのはリンドウが先やし、ここは譲っといてあげるわ。」
カゲロウはリンドウと違って、奔放な性格みたい。喋りやすいし、綺麗なお姉さんが増えて嬉しい。
いろいろ聞いてみると、カゲロウの年齢もリンドウと同じ17歳の設定らしい。見た目はリンドウよりも幼く見えるが。
あと、クノイチというのは忍術というのが使えるらしい。どういうものかはわからないが、隠密活動や戦闘にも使える術らしく、魔法とは少し違うらしい。
リンドウ:「それじゃ、リオ。仲間も増えたことだし、そろそろ、冒険者ギルドに行きましょう。」
カゲロウ:「お!外に行くん?楽しみやね。」
リオ:「うん。そうだね。」
リオは、残りのガチャもするつもりだったけど、後でもいいかな?ってことで、みんなで冒険者ギルドに行くことにした。
リオ:「あ!ララさん。一人仲間が増えたのでよろしくお願いします。」
カゲロウ:「お!べっぴんさんやな。
うちはカゲロウ。よろしゅうな。」
ララ:「あ!はい。よろしくお願いします。
でも、どこから入ってきたんですか?」
カゲロウ:「細かいことは気にしない!」
ララ:「あ!はい……。」
カゲロウは本当にこういう性格なんだな。
まあ、ここは説明することはできないんで、無視しておこう。
リオ:「それじゃ、冒険者ギルドに行って来ます。
シャビル王子には後で紹介します。」
ララ:「あ!はい。行ってらっしゃいませ……。」
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