それでは、どうぞ!
剣持視点
それからというもの、僕らは毎日放課後に防音室で集まり演奏する曲などについて話し合った
音楽祭まで時間があるからと言って、オリジナル曲を作るか?という話も出たが…
“さすがに、そこまではしなくてよくない?”と僕が言うと甲斐田くんが目をキラキラ輝かせて、あざとく大型犬のような感じ出してお願いしてきたので断れなかった()
そしてオリジナル曲を作ることになった僕らは、音楽経験豊富な甲斐田くんを中心として作曲から進めていった
オリジナル曲を作り始めて1ヶ月後の6月…
防音室
ty[……嘘でしょ…]
fw『マジで出来た…』
kg〔しかも、ものの1ヶ月で…?〕
hr「…!やったぁ〜!!」
hr「みんな!出来たよ!僕らの…ROF-MAOオリジナル曲!!」
いやいやいやいや…それも嬉しいけどさ……
普通に考えてみてほしい、制作時間たったの1ヶ月だぞ?
早くない?こんなスムーズに進むことある??
ty[てか、甲斐田くんの音楽センスやばくね?]
hr「…?そうですか?」
自覚ない方が怖いんだけど??
fw『やって、作曲の制作時間より作詞の制作時間の方が長いんやで?』
fw『そんなん甲斐田のおかげでしかないやん』
kg〔作曲の時はほとんど甲斐田さんにお世話になりましたね〕
hr「へ、へへ…ありがとうございます!」
まぁ、こればっかりは甲斐田くんが褒められて当然だよね
あ、そうだ…せっかくオリジナル曲が完成したことだし
ty[みんな、今日はもう早めに帰って打ち上げでもやる?]
fw『打ち上げ!?やるやる!めっっちゃ、やりたい!!』
kg〔私も行きたいですね、甲斐田さんはどうですか?〕
hr「遅くなりすぎなければ大丈夫…かな?」
そっか、遅くなりすぎると甲斐田くんは親からなんか言われるかもしれない
はぁ…子供よりめんどくさい親ってなに?
fw『あ…!じゃあ、あそこ行こうや!』
ty[あそこ?]
って、どこだよ()
fw『おん!と言っても普通のファミレスなんやけど』
fw『そこなら甲斐田ん家も近いし、少し遅なっても大丈夫やない?』
hr「あそこか…ん〜まぁ、大丈夫かもね」
kg〔では、早速片付けて行きましょうか〕
ty[うん]
で…結局あそこのファミレスって、どこのファミレスなんだよ((((
ファミレス前
ty[へぇ…ビル下のファミレスね……]
いや、めちゃくちゃ都会の中じゃねぇか!()
fw『ちなみに、この2階が俺ん家で3階が甲斐田ん家な』
kg〔えぇ!?これってマンションだったんですか!?〕
hr「そうですよ?」
これが言わゆるタワマンってやつか…頂上が高いなぁ…
てかさ…タワマンの家賃ってクソほど高いんじゃなかったっけ?
ってことは……
ty[…甲斐田くんとふわっち、親の職業教えて]
fw『んぇ?急やなぁ、そんな詳しくは教えられへんけど、母さんは仕事しとらんで』
hr「僕の方は共働きで…なにしてるかは、教えてくれてた気がするけど覚えてないや」
覚えてはいないけど、とりあえずすごい職業だってことはタワマンに住んでるってことで分かったと()
kg〔まぁまぁ、甲斐田さんの親御さんが帰ってくるかもしれませんし早く入りましょうよ〕
ty[それもそうだね]
ファミレス
kg〔みなさん!自分のグラスは持ちましたか?〕
hr「それじゃあ、ROFーMAOオリジナル曲完成おめでとう〜!」
fw『おめでとう〜!!』
ty[おめでとう]
kg〔おめでとうございます!〕
カンカラン
fw『ッぷは〜っ!はぁ〜…コーラが五臓六腑に染み渡るわこれ……』
kg〔高校生でそんな、おじさんみたいなことをw〕
hr「やっぱ、ここのメロンソーダ美味しいんですよね…!」
ty[僕のアイス付きのだけど少し食べる?]
hr「良いの!?ありがとう!」
hr「ん…!めちゃくちゃ、美味しい!」
fw『社長はコーヒーなんやな』
kg〔アイスの方ですけどね、一口飲んでみます?〕
fw『の、飲んでみる!』
hr「頑張って、アニキ!」
fw『ん…ゴクッ』
fw『ゔ…にひぁぃ……』
ty[あはははっ!ふわっちw顔…ww]
kg〔猫みたいになってますねw〕
hr「アニキ!コーラ、コーラ飲んで!」
fw『ゴクッゴクッゴクッゴクッ…』
kg〔めっちゃ飲んでる…w〕
fw『ぷはっ!ふぅ…生き返った〜……』
ty[はぁ〜…wお腹いたっw]
hr「もちさん、なんか頼む?今なら期間限定でスイーツ3つまで頼むと無料でスイーツ1つ選べるんだって!」
そういえば甲斐田くん、気づいた時には僕のこともちさんって呼ぶようになってるよね
もちさんなんてあだ名つけたのは…1人しかいない、あの男だ…
まぁ、別に同級生の甲斐田くんが言うんだったら良いんだけど
ty[それって、1人で3つ?]
hr「多分そうじゃない?」
fw『いやいや…さすがに1人で3つは難しい……』
ty[じゃあ僕、これとこれとこれにする]
kg〔はっや!?〕
fw『しかもパフェ2つにパンケーキ1つ…』
hr「んじゃ、僕はこれとこれとこれ〜!」
kg〔甲斐田さんも3つ!?〕
hr「とりあえず、この人らうるさいからボタン押しちゃっていいよ〜」
ty[分かった]
hr「あ、僕さすがに4つは食べれないし、社長とか選んで良いよ」
fw『あ〜…さすがに無料で貰うの悪いし、俺は大丈夫やで』
kg〔私も…さすがに申し訳ないですよ〕
hr「えぇ〜…?じゃあ、もちさん5つになっちゃうけど選ぶ?」
ty[うん、これで]
hr「OK〜」
ちょうど後2つ気になってたやつあったし、これで一石二鳥〜
fw『…若者の胃袋やばぁ……』
kg〔こら、私より若い者が言うんじゃないの(?)〕
僕と甲斐田くんよりは年上だけど、どっちもまだ若いからね?
店員《お待たせしました、ご注文を承ります》
ty[あ、これとこのパフェ2つと、このパンケーキで]
店員《はい》
hr「僕は~~~~……」
数十分後 甲斐田視点
fw『あ、もうそろで18時やん』
kg〔それじゃあ、そろそろ帰りますかね〕
ty[そうだね]
もう打ち上げ終わりか……なんだか、少し寂しいな…
あ…そうだ……最後に一言だけ……
hr「あ、あの…みんな!」
kg〔…?なんですか?〕
hr「えっと…ぼ、僕とバンド組んでくれて、ありがとう!」
ty[急にどうしたの?w]
hr「そのっ、僕…み、みんなのおかげで将来への希望がもてたから…さ?」
hr「お礼…は、持ってきてないけど……感謝、したくて……」
hr「あっ…!で、でも、いつか絶対なにかでお礼できるようにするから!だから…その……」
う〜…!一言で終わらすつもりだったのに、緊張しすぎてたくさん話しちゃったよ〜!
なんか話も全然まとまってなかったし!僕の感謝の気持ち…ちゃんと伝わってるかな…?
fw『__ほんなら、夢を叶えてや』
hr「え……?」
fw『俺らにお礼したいんやろ?やったら、夢叶えろや』
fw『俺にとっては、それが最っ高の甲斐田からのお礼やで』
hr「…!!不破さん…っ!」
もう!不破のアニキ本当にカッコよすぎ!!晴子、惚れちゃう!!()
kg〔はい、私も不破さんに同感です〕
ty[僕も。なにか物贈られるより、そっちの方がよっぽど嬉しいよ]
kg〔それに、こうしてバンド組めてるのは甲斐田さんのおかげとも言えますし〕
hr「もちさん、社長…」
fw『そうやで!甲斐田のせいでこんな楽しくバンドやっとるんやから、途中でやっぱやめたとかは無しやで!』
hr「…ふふっ、もちろん!」
やっぱり僕…みんなに会えて、バンドを組むことが出来て良かったな
fw『前も言ったけど、1人じゃ出来ないって時は絶対に助けを求めて来いよ!』
fw『俺はお前の味方やから!絶対にやぞ!!』
hr「ふへへ、うん!」
ty[なんで甲斐田くん、あんなに笑ってんの…?]
kg〔まぁ、相当嬉しいようですね〕
ty[なら良いけど]
ty[ほら、2人とも帰るよ〜]
hr/fw「『は〜い』」
kg〔今日は楽しかったですね〕
ty[うん、またいつかやりたいね]
fw『そやな!』
hr「じゃあ、バイバ〜イ!」
ty[バイバイ]
kg〔また!〕
fw『またな〜!』
???《………》
次の日 学校
hr「~~~♪」
昨日は打ち上げ、楽しかったな〜
よぉ〜しっ!今日も音楽やり続けるために、頑張りますか!
ガラガラガラガラ
今日はお父さん、遅くまで帰って来ないって言ってたからアコギ持ってきちゃった!
お昼にまた防音室に行って少し弾こうかな〜♪
ガラガラガラガラ
先生《お〜い!!この楽器は誰のだ!防音室に置きっぱなしになってたぞ!》
hr「あ…!」
やばい、僕のだ…社長も昨日ドラム置いてってたから大丈夫かなって思って置いてっちゃったんだ
先生《このクラスに居ないのか〜!?》
hr「あ、あの…ぼ、僕のです…!」
先生《お前のか、置きっぱなしにすると盗まれる可能性があるから、ちゃんと持って帰ろよ》
hr「はい…すみません……」
先生《とりあえず、持ち主が見つかって良かったよ》
hr「ぁ、ありがとうございます…」
ガラガラガラガラ パタン
ぅ…先生、大声出しすぎだよ〜…!なんか恥ずかしかった……
はぁ…もう、今日からベース置きっぱなしにするのやめよ…
生徒《__おい甲斐田》
hr「ひっ…!?ななな、なんでしょぅ…?」
生徒《お前それ、本当に甲斐田のなんだな?》
hr「え…?そ、そそ、そうです……よ?」
生徒《ふぅ〜ん…》
hr「…:( ;˙꒳˙;):???」
な、なになになにぃ!?めちゃくちゃ怖いんだけどぉ…!?
どどど、どうしよう…僕、なんかしちゃったかな!?
あ、もしかして、自分が無くした楽器探してるとか!?
でも、今あそこには社長のドラムしかないと思うし…盗られちゃったとか?
楽器を盗られちゃったのは悲しいよね…普通に値段も高いし……
どうしよう…どうしたらいいんだろう、この空気…
なんか……お、重い…っ
な、なんだろう…?よっぽど悲しかったのかな?
まぁでも、大切にしてたのが盗られちゃったのは悲しいよね…
でも、それは僕にはどうしようもできないし……
コンコン
ty[失礼します]
hr「あ、け、剣持くん…!」
ty[甲斐田くん、楽譜忘れてった……よ…]
ヒョイ(ベースを取る
hr「えっ…?ちょ、返し……」
グイッ
hr「ぅえっ!?」
ty[なんですか?あなた達、僕の大切なメンバーに気安く近づかないでください]
生徒《はっ、お前らみたいな奴らなんざ興味ねぇっての!》
ty[へぇ…なら、早くそのベースを本人に返してくれませんか?]
ty[楽器というものは1つ1つが高価な物なんです、もしそれを壊したら……分かりますよね?]
生徒《ックソッ…おい!返せ!》
生徒《はいはい、分かったよ…!》
ドンッ
hr「い゙ッ…ぁ、危なかった……」
ty[高価な物だって言いましたよね?もし、傷でも着いたらどうするつもりなんですか?]
生徒《ちっ、いちいち、うっせ〜なぁ!》
ガシッ(胸ぐらを掴む
hr「け、剣持くん…!」
ty[…暴力で解決する気ですか?]
生徒《なんだ、怖いのかぁ〜?》
ty[いえ、あなたごとき怖くなんかないですよ]
生徒《ッこいつ…っ!》
ty[おやおや、もうお怒りですか?w結構短気なんですねw]
hr「剣持くん!もうやめよ?僕、剣持くんが怪我する方が嫌だよ!」
生徒《お前は黙っとけ!!!》
ドガッ(蹴
hr「い゙ッッ!」
ty[…っ!甲斐田くん!]
生徒《ははっwどうだ、大切なメンバーを痛めつけられた気分はよぉ!!》
ty[ッてめぇ…(睨)]
生徒《はははっ!次はおめぇだぁ!!》
ブンッ!!
hr「剣持くん…っッ!」
どうしよう…僕のせいで、剣持くんが……っ!
どうしようどうしようどうしようどうしよう…!嫌、嫌嫌嫌嫌!!
助けてっ、誰か…誰かぁッ!!!
hr「不破さんッ、社長…っッ」
パシッ
???〔__私の大切なメンバーに、なにしてるんですか?〕
hr「ぇ゙ッ…?」
あれはッ…社長……っ?
生徒《なっ…3年が、どうしてここにっ!?》
kg〔楽譜を貰うのを忘れてしまっていて、剣持さんのクラスに行ってみたんですけど居なかったのでね〕
ty[あ…ごめんなさ……]
kg〔あなたのせいでは無いので、大丈夫ですよ〕
kg〔それより、早くこの手を離してくれませんか?折りますよ(圧)〕
生徒《ックソッ…》
パッ(離す
hr「よかったぁ゙…ッ」
???『よぉ〜ここまで頑張ったなぁ?甲斐田』
hr「…っ!アニキ!」
fw『甲斐田が俺らの名前、呼んでくれとったのちゃんと聞こえたで』
hr「え…?そう、なんですか?」
fw『まぁ俺、地獄耳やからさ☆』
hr「す、すごい…」
fw『ところでお前、あいつに蹴られたやろ?怪我しとらんか?』
いや、そこまで知ってるってどこまで地獄耳なんだよ!!
hr「甲斐田は、大丈夫です!」
fw『そっか…よかった』
fw『でも念の為、保健室は行っとこうな』
hr「分かりました」
kg〔剣持さんも、行きますよ?〕
ty[僕はそこまでヤワじゃないし]
kg〔知ってますけど、念の為ですよ念の為〕
ty[それならまぁ…分かりました]
生徒《おい、お前ら!!次はねぇからn……》
fw『あ゙?それはこっちのセリフじゃおら(圧)』
生徒《ヒッ…!?》
kg〔もし次…また、お2人に手でも出してみてください。ねじ伏せますからね〕
生徒《…ちっ、クソ……》
kg〔はぁ……それでは、行きましょうか〕
fw『やな』
ty[…2人のこと怒らせんとこ(ボソッ)]
僕からしたら剣持くんも、その対象だからね??
kg〔2人とも〜!行きますよ〜!〕
hr「あ、は〜い!!」
…でも、あの人はなんで僕のベースを取ったり蹴ったりしたんだろう…?
僕…あの人との接点なんて、なかったよね?
本当になんでだろう……どうして………
ty[…甲斐田くん]
hr「ぁ…ん?」
ty[甲斐田くんは、なにも気にしなくて大丈夫だからね]
hr「ぇ……?」
ty[なんでもないから…大丈夫、大丈夫だから……]
ty[いつも通り、笑顔で過ごしてね]
hr「…???」
なんだろう…どうしてだろう……?
剣持くん…君はどうしてそんなに、苦しそうな顔をしてるの…?
なんでこんなにも…胸が痛く、苦しいの……?
それでは、次回!
コメント
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おい、剣持どうゆう事だ??大丈夫だよな??幸せでいてくれマジで