赤「…え、?」
誰もいない教室に響く青ちゃんの声
その言葉を俺は理解することが出来なかった
赤「ど、どういうこと…?」
青「そのままの意味だよ?僕は赤くんのことが大嫌い、」
赤「う、嘘だ…っ!!!ポロポロ」
青「嘘じゃないよ?」
赤「…っ!!ポロポロ」
否定して欲しかった
いつもみたいに笑顔で「嘘だよ」って
言って欲しかった
青ちゃんが、青ちゃんじゃないみたいだ
赤「俺も、俺も…ッ!!ポロポロ」
赤「青ちゃんなんか…、!!ポロポロ」
俺は感情に任せて叫んだ
本当は嫌いじゃない
むしろ、大好きだ
なのになんでそんなことを
言ってしまったのだろう
酷く後悔した
そして俺は
逃げるように教室を出た
青「…グスッ、」
赤「…、」
朝、俺は寝ぼけてる体を起こし
制服に着替えてからリビングに行った
1人暮しのため、いつも自分で朝食を用意する
だが、今日は
食欲がないので食べないことにした
赤「学校行こ…っ」
教室に入る
青ちゃんの席を見たが、
青ちゃんの姿はなかった
自分の席に座ったら
黄くんと桃くんがやってきた
黄「赤、おはようございますっ」
桃「おはよ」
赤「…ん、」
黄「赤?」
桃「赤、なんか目腫れてね、?」
赤「…っポロポロ」
桃「…え?」
黄「桃くんが赤を泣かせた~!」
桃「ちげーしっ!!」
赤「あの゙ねっ…、ポロポロ」
赤「お゙れぇ…っポロポロ」
赤「青ちゃんど喧嘩しちゃった…、ポロポロ」
黄桃「…えっ!?」
2人はとにかくびっくりしてる
そりゃそうだ
俺と青ちゃんは10年以上一緒にいるが
1度も喧嘩した事がなかったからだ
2人はきっと喧嘩は絶対にしないと思っていたのだろう
桃「あ、あの青と赤が…っ?」
黄「信じられません…、」
赤「嫌いって青ちゃんに言っちゃって…ポロポロ」
赤「だから、謝りたい…っポロポロ」
黄「ん~、」
桃「とりま放課後に青ん家行こうぜ」
桃くんがそんな提案をしてきた
今の俺と青ちゃんは本当に仲直り出来るのか
正直分からない
黄「そうですね」
黄「赤、放課後一緒に行きましょ、?」
赤「…うんっ、グスッ」
放課後になり、俺達は青ちゃんの家に来た
赤「…っ」
黄「赤、大丈夫ですよっサスサス」
桃「お、押すぞ…、?」
黄「はい、」
しばらくすると青ちゃんのお母さんが出てきた
青の母「はい…っ」
青の母「あら!赤くん、!」
赤「こ、こんにちは…」
黄「あ、あの…っ」
黄「赤、青ちゃんと喧嘩したらしくて…」
黄「仲直りしたいんですけど、青ちゃんいますか…っ?」
青の母「っ…」
何故か黙るおばさん
悲しそうな顔をしている
赤「おばさん…、?」
青の母「あ、ごめんねぇ~笑」
青の母「今、青は風邪引いちゃってね…笑」
青の母「今度、また来てくれる…?」
赤「あ、はい…分かりました…っ」
勇気を出して青ちゃんに会いに来たのに
結構会えなかった
あの日から青ちゃんは1度も学校に来なくなり
半年間、俺達は喧嘩したままだった
黄「異常ですって、この状況」
黄くんがある日、そんな言葉を口にした
青ちゃんのことだろう
黄「絶対風邪じゃないですって」
桃「なんでだろうな…っ」
赤「っ…、」
何があったのか分からない
先生に聞いてみたが答えてくれなかった
「風邪だよ、風邪」そう誤魔化された
だから、今日は青ちゃんの家に行こうと思う
赤「来ちゃった…」
青ちゃんの家の前に来た
黄くんと桃くんは部活がある
俺も部活があるがサボってきた
赤「…よしっ」
青の母「はーい…って、赤くん、」
赤「こんにちは…、」
赤「青ちゃんは、元気ですか…?」
青の母「…っ」
おばさんはあの時みたいな悲しい顔をした
青の母「赤くんっ」
赤「はい…っ」
青の母「話があるの…、」
嫌な予感がした
赤「…はいっ」
おばさんはこう言った
赤「…へ、?」
赤「ど、どういうことですか…っ」
青の母「半年前、医者から余命1年って言われたのっ」
青の母「だから、青は半年後に死ぬ」
信じられなかった
ずっとニコニコしていた青ちゃんが
いつも元気な青ちゃんが
泣き虫で優しい青ちゃんが
もうすぐ死ぬなんて信じられない
赤「なんで…っ、」
赤「…なんでっポロポロ」
赤「なんで青ちゃんが死ななくちゃいけないの…ポロポロ」
青の母「黙っててごめんなさいね…っ」
赤「おばさんのせいじゃないです…ポロポロ」
青の母「今度の日曜日、青のお見舞いに行って欲しいの」
青の母「いいかしら…?」
俺は即答した
赤「…行きたいですっ」
青の母「ありがとうニコ」
青の母「青は苺病院で入院してるからよろしくねっ」
赤「はいっ」
青ちゃんのお見舞いに行く前日
青ちゃんは亡くなった
病院に行く前日の夜に
おばさんから電話があった
泣きながら「青が死んだ」と
体調が急変し、そのまま亡くなったそう
頭がおかしくなりそうだった
大好きな幼なじみが、大好きな親友が
死ぬなんて
俺達は仲直りすることが出来なかった
予定通りに俺は病院に行った
死んだ青ちゃんに会うために
青ちゃんを見た瞬間、涙が止まらなかった
肌は白く、体は痩せていて
そして
温かい笑顔
幸せそうな顔をしている
1時間泣き崩れた後、2人に青ちゃんが
亡くなったことを電話で伝えたら泣いていた
明日の葬式に参加して欲しいとお願いし、
「もちろん」と2人は答えた
赤「…っポロポロ」
葬式中、涙が溢れた
俺達を頼ってくれなかった怒り
寂しくて辛い悲しみ
そして
青ちゃんに寄り添えなかった自分への怒り
そんな気持ちが溢れ出した
赤「あ゙おちゃぁぁん…っポロポロ」
黄「大丈夫ですよっ…ポロポロ」
桃「青…っポロポロ」
葬式中、俺達は涙でボロボロになった
葬式が終わった後に
おばさんが紙を渡してくれた
青ちゃんからの手紙だ
俺はその場で読むことにした
赤くんへ
これを読んでるってことは僕死んじゃったってことだよね…?笑。楽しい人生だったなぁ~赤くん、いつもありがと。赤くんがいつも一緒にいてくれたおかげで僕は明るく生きれました。そして、あの時は「大嫌い」なんて言っちゃってごめんね。今でも後悔してる。仲直りしたかったけど、死ぬなんて言いたくなかった。その方がもっと悲しむと思ったから。「大嫌い」って言って嫌われようとしたけど、赤くんはずっと僕のこと思ってくれたんだね。赤くんのお母さんから聞いたよ?本当にありがとう。本当は大好きです。赤くんのことが大好き。もっといっぱい話したかったし笑いたかった。病気が見つかって「もう無理だ」と人生を諦めてた。でも、赤くんの笑顔を思い出してたくさん頑張ったよ!だから、赤くんも頑張って欲しいな。赤くんはどんな大人になるのかな?天国で見守ってるよ。だから、素敵な人間になってください。大好きです。
青より
また全力で泣いた
「嫌い」って俺に言ったのは
青ちゃんの優しさだった
青ちゃんなりに考えていたんだ
悔しくて、悔しくて
死にたくなった
青ちゃんの葬式が終わったその夜
赤から電話があった
黄「もしもし、?」
赤『黄くん…』
赤『俺、死にたい…っポロポロ』
赤は自殺したいと言い出した
青ちゃんを追いかけたいのか
絶望に溢れているのか
それとも両方なのか
赤『楽になりたい…、ポロポロ』
赤『青ちゃんに会いたい…っポロポロ』
黄「…今、そっちに行きます」
黄「どこにいますか…?」
赤『…』
黄「…赤、?」
嫌な予感がする
その瞬間、風の音が聞こえた
黄「赤…っ?!」
黄「赤っ!!」
『キャー!!』
『誰か救急車!!』
僕は混乱で何をすればいいか分からず
気づいたら桃くんに電話をしてた
赤はそのまま死んだ
青ちゃんと同じように笑顔だった
赤は青ちゃんと天国で再会したのだろうか
仲直りはしたのだろうか
僕達が死んだらきっと青ちゃんは悲しむ
だから、僕は2人の死を受け入れることにした
桃くんは平気そうな顔をしていたが
クマが酷かった
だから僕は桃くんにこう言った
「青ちゃんの分まで人生を楽しんでください」
「人生を無駄にしたら2人は悲しみます」
と。
次の日から桃くんの笑顔が増えた
青ちゃん達のために思い出を貯めてから
死にたいと彼は言った
2人に自慢したいんだと笑顔で語ってた
黄「…行ってきますっ!」
今日も2人が写ってる写真に話しかけた
その写真の2人はとても笑顔だった
2人が笑顔でいるために
僕達は元気に笑い、今と向き合おうと
思います
青「赤くん…?!」
赤「青ちゃんっ!!ギュッ」
俺は死んだ後、無事に天国に来れた
青「えっと、えっと…っ」
青ちゃんは混乱してる
赤「あの時、嫌いって言っちゃってごめんね、」
青「…!」
青「ううんっ、僕の方こそごめん」
赤「俺ずっと青ちゃんと仲直りしたかった…っ」
青「僕も、僕も…っポロポロ」
青「赤くんに謝りたかった…ポロポロ」
赤「これで仲直りだね…、!ポロポロ」
青「うん、…!ポロポロ」
青「ありがとう赤くん…!ポロポロ」
二度と仲直りすることが
出来ないと思ってた喧嘩
ちゃんと仲直り出来ました
これからは青ちゃんと一緒に
あの2人を見守ろうと思います
終わらせ方が分かんなかったから適当に終わらせた、、、ごめんさい
コメント
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一昨日ぐらいからこのアプリを入れて読んでた中で1番自然と涙が出てきました。主様こんないい感動なストーリーを作って下さりありがとうございます😭
黒歴史だから‼️褒められたら恥ずかしい‼️